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2020年東京オリンピックの経済効果は?前回1964年との比較

オリンピック

2020年開催のオリンピックについて、2019年も後半を過ぎていよいよ間近に迫って参りました。

今回開催される東京オリンピックは、夏の大会としては第32回大会になります。

日本ではこの夏のオリンピック大会が2回目2020年東京オリンピックの経済効果と前回1964年との比較をしたいと思います

今を遡ること55年前の1964年の第18回東京オリンピック大会が日本での開催第一号になります。

そのため、物心ついてこの時の東京オリンピックを見ている人は60歳以上の方々が殆どで、その他の人はテレビやその他のマスコミで当時の様子を再放送した物を見たり、特番などで知っている方々と言うことになります。

そこで、その当時のオリンピックと今回開催される2020年東京オリンピックの比較を行ってみたいと思います。

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  1. 今回の東京オリンピック2020が決定された瞬間
    1. オリンピックを複数回開催したことのある国々
  2. 1964年東京オリンピックと2020年東京オリンピックの単純比較
    1. (1)オリンピック会場数の比較
    2. (2)オリンピック競技・種目数の比較
    3. (3)オリンピック参加国数・参加者数の比較
    4. (4)オリンピック開催時期(季節)の比較
  3. 1964年東京オリンピック開催と2020年東京オリンピック開催の財政・経済比較
    1. (1)東京オリンピック大会運営費(直接経費)の相違
      1. ①日本武道館(東京都千代田区)
      2. ②江の島ヨットハーバー(神奈川県藤沢市)
      3. ③馬事公苑(東京都世田谷区)
      4. ④国立代々木競技場(東京都渋谷区)
      5. ⑤駒沢オリンピック公園(東京都世田谷区および目黒区)
      6. ⑥渋谷公会堂(東京都渋谷区)
      7. ⑦国立競技場(東京都の新宿区および渋谷区)
  4. (2)東京オリンピック1964年と2020年インフラ整備(間接経費)の比較
    1. ①環状7号線
    2. ②放射4号線
    3. ③首都高速の延伸
    4. ④新幹線
    5. ⑤東京モノレール
  5. (3)東京オリンピック1964年と2020年民間投資の比較
    1. ①ギリシャ(2004年開催アテネオリンピック大会)
    2. ②中国(2008年開催北京オリンピック大会)
    3. ③イギリス(2012年ロンドンオリンピック大会)
    4. ④ブラジル(2016年リオデジャネイロオリンピック大会)
    5. ⑤日本(2020年東京オリンピック大会)予測
  6. 2020年オリンピック東京大会の経済効果予測
    1. 日本銀行が予測した2020年東京オリンピックの経済効果
    2. (1)訪日外国人の観光需要増大
    3. まとめ

今回の東京オリンピック2020が決定された瞬間

まず、今回2020年東京オリンピック大会の「そもそも」をご紹介しましょう。

今回の東京オリンピックは、2011年9月に開催候補地としての最終立候補が締め切られました。

このオリンピック開催に対して、世界の6都市が立候補したことは記憶にある人が多いと思います。

しかし、どんな候補地があったか忘れている人も多くいると思いますので、下に国名と都市名をご紹介しておきます。

なお、( )書きは開催都市名です。

・アゼルバイジャン(バクー)

・カタール(ドーハ)

・トルコ(イスタンブール)

・スペイン(マドリード)

・イタリア(ローマ)

・日本(東京)

以上の6都市が立候補しました。

その翌年の2012年に国際オリンピック委員会(IOC委員会)により1次選考が行われ、トルコ、東京、スペインの3か国のそれぞれの都市が正式立候補都市に選出されるに至りました。

この3都市の中から、さらに翌年2013年にIOC総会において開催都市が東京に決定した経緯があります。

前述のように東京は1964年に開催されていて2回目になりますが、スペインは1992年の第25回夏季オリンピック大会を開催しており、同じく2度目の立候補になります。

トルコは未だオリンピック開催経験がありませんでした。

世界の国と地域が参加するオリンピック大会ですので、莫大な費用と労力が必要であり、立候補するのでさえ国力との相談になるということが言われています。

最終的に2013年のIOC総会において、大会運営能力の高さや財政力、治安の良さなどが評価され、3都市による戦いを制することになり2020年オリンピック大会の開催地が日本(東京)に決定しました。

この時、の日本側のプレゼンテーションで今は小泉新次郎衆議院議員と結婚することになった滝川クリステルさんの「おもてなし」発言が流行語にもなりました。

オリンピックを複数回開催したことのある国々

オリンピック夏の大会について、日本での開催が2回目となりますが、オリンピックを最も多く開催している国はどこになるのでしょう?

夏のオリンピック大会では、アメリカ4回、イギリス4回と最も多く、次いでドイツの3回、フランス、オーストリアの2回が上位に来ます。

したがって、複数回オリンピック開催されている国があり、日本が複数回行うことにこの世界では違和感はないと言うことになります。

ちなみに冬のオリンピック大会では、アメリカが4回、イタリア、フランス、日本が3回、オーストリア、カナダ、ノルウェーが2回となっています。

ちなみに冬の大会は、開催場所が雪や氷のある地域と限られることからこのようになると思います。

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1964年東京オリンピックと2020年東京オリンピックの単純比較

ここでは、1964年と2020年両オリンピックの単純な比較を行ってみたいと思います。

知っていそうで半世紀以上前の同大会との比較となれば忘れられていることも多いと思いますので、改めてご紹介したいと思います。

(1)オリンピック会場数の比較

1964年オリンピック:33会場

2020年オリンピック:42会場

レガシーと呼ばれる1964年建造の施設も使用される2020年大会ですが、1964年当時と同じ施設を利用する会場となるのは、代々木国立体育館、日本武道館、乗馬公園、東京都体育館、江ノ島ヨットハーバーの5施設になっています。

1964年当時、13施設はこの時の為に新たに建設され、8会場は臨時施設で活用されました。

2020年には、8施設が新規に建設され、10の臨時施設が利用されるようになっています。

ちなみに2020年大会で新たに建設される施設は以下の8施設になります。

東京アクアスティックセンター(東京都江東区)

海の森水上競技場(東京港中央防波堤内)

有明アリーナ(東京都江東区有明)

カヌー・スラロームセンター(東京都江戸川区臨海町)

大井埠頭中央海浜公園ホッケー競技場(東京都品川区八潮)

夢の島公園アーチェリー場(東京都江東区夢の島)

有明テニスの森公園テニス施設(東京都江東区有明)

武蔵野の森総合スポーツプラザ(東京都調布市)

(2)オリンピック競技・種目数の比較

1964年オリンピック:20競技163種目(パラリンピック種目は 9競技144種目)

2020年オリンピック:33競技339種目(パラリンピック種目は22競技537種目)

年々競技数が増えてきており、自然と種目数も多くなってきています。

1964年東京オリンピックでは無かった競技が2020年オリンピックには16競技も増えています。

ちなみに、1964年オリンピック大会では無かった競技として2020年オリンピック大会にはある競技は、次のような競技になります。

アーチェリー、バドミントン、ソフトボール、カヌー、ハンドボール、空手、馬術、ラグビー、セーリング、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィン、卓球、テコンドー、テニス、トライアスロンとなります。

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(3)オリンピック参加国数・参加者数の比較

1964年オリンピック:93か国、5,152名

2020年オリンピック:206か国、11,000名

1964年オリンピック大会当時には、まだまだ国際的な経済レベルも高くはなく、当時は一部の有力選手を抱えた国以外は先進諸国のみの大会の様相がありました。

しかし、2020年オリンピック大会には多くの国や地域に広がりを見せており、参加国数、参加者数ともに倍増している状況にあります。

(4)オリンピック開催時期(季節)の比較

1964年東京オリンピック:秋(開催期間:10月~11月)

2020年東京オリンピック:夏(開催期間:7月~9月)

日本で「国民体育の日」として知られる10月10日は、この1964年東京オリンピックの開会式の日を記念して制定された日になります。

この10月10日に開会式が決定した理由は、東京都下の天候データを元に「晴れ日」の特異日として特定され、この日に決定されたそうです。

今回の2020年東京オリンピックは真夏の高温多湿である日本での競技大会となりそうです。

そのため、この環境に馴染まない他国の選手には不利に働く可能性もあり、現段階から種々対策が議論されている所です。

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1964年東京オリンピック開催と2020年東京オリンピック開催の財政・経済比較

ここでは、主に1964年オリンピック大会当時の財政関連比較を行いご紹介したいと思います。

物価指数の問題、対GDP比等を参考に、どれほどの規模感の相違があるのかを理解して頂ければと思います。

ちなみに、ここでお示しする「名目GDP」については、1964年当時の「名目GDP」で、31兆5,670億円、2020年「名目GDP」予測では607兆6千億円となっています。

(1)東京オリンピック大会運営費(直接経費)の相違

多種多様な競技種目が開催されるオリンピックですが、その大会を支えるための運営費に関しての相違を見てみましょう。

ただし、その当時の消費者物価指数も異なり一概に比較できない数値となっていることに注意しなければなりません。

総理府統計局の統計調査によれば、物価指数は、1950年(昭和25年)を100とした場合、11年後の1961年には約150になっています。

つまり1.5倍になっていると言うことです。

昭和25年に100円だったものが1964年東京オリンピック開催時には150円の価値になっていたと言えます。

さらに、2019年の物価指数ではなんと8.35倍になっています。

つまり、計算しますと1964年東京オリンピック開催時に150円だったものが、2019年には835円していると言うことになります。

単純な物価指数で見れば6倍弱物価が上昇したことになります。

したがって、そうした物価環境を考慮しなければなりません。

1966年にまとめられたオリンピック東京大会組織員会の報告書では、1964年東京オリンピックの時の大会運営費は、100億円だったとの報告がなされています。

これに大会施設整備費には170億円となっており、1964年東京オリンピックにおける直接経費としては合計270億円と言う報告になっています。

一方、2020年東京オリンピックの場合は、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が2016年に試算したデータとみずほ総研が2017年に試算したデータがります。

それによると、大会の運営費が8,200億円、大会施設整備費が6,800億円となっています。

さらにこの試算では、その他の費用として予備費名目によって1,000億円~3,000億円の上積みが必要との報告になっており総計1兆6千億円~1兆8千億になっています。

なお、1964年東京オリンピックの場合の報告では、当然報告書ですのでその他の費用は全て織り込み済みの数値になります。

したがって、物価の違いを考慮して、1964年の6倍弱の費用であれば同程度の出費と見なせることになります。

しかし、1964年の総額270億円から見れば、2020年東京オリンピックの場合には60倍前後の費用が掛かっていることになります。

一方そのため、名目GDP(Gross Domestic Product:国内総生産)で見た場合、1964年東京オリンピックの時の直接経費が0.1%であったのに対し、2020年ではその数値が0.3%になっているとの試算もあります。

競技の種目数、内容、パラリンピックの追加等の諸環境が複雑化し肥大化しているオリンピックの実態が見えてきます。

結果として、先進国でなければ開催さえ出来ない世界の大会になってしまったと言えなくもありません。

では、1964年オリンピックで計上された直接の支出として建設された大会施設としてはどのような施設がこの工事に出来たのでしょう。主要なものをご紹介しましょう。

①日本武道館(東京都千代田区)

1964年10月3日に開館しました。

柔道競技が1964年東京オリンピックから正式種目になり、これをきっかけに日本武道館が建設されました。

2020年オリンピック・パラリンピック大会でも柔道競技と空手競技が実施予定となっています。

②江の島ヨットハーバー(神奈川県藤沢市)

1964年東京オリンピックのヨット競技の会場として建設されました。

日本初の競技用ハーバーとして今でも有名な施設になります。

1961年から江の島海岸の岩場を埋め立てた結果、1964年の東京オリンピックに間に合い完成されました。

日本最大級のヨットハーバーとして、年間100以上ものヨットレースが開催されていることで今でも活用されている施設の一つです。

2020年東京オリンピックではセーリング競技が実施予定となっています。

③馬事公苑(東京都世田谷区)

1940年に日本の馬術選手を育成する目的で造成された東京都世田谷区にある馬術専門の公苑になります。

この馬事公苑は、この年、東京で五輪が開催されるはずでしたが、第二次次世界大戦により幻に終わることになり開催されませんでした。

しかし、一部改装の後1964年の東京オリンピックで馬術競技の会場として使用されることになりました。

ちなみに、この馬事公苑の「苑」の字は固有名詞的に使用されており「園」ではないので注意して下さい。

④国立代々木競技場(東京都渋谷区)

1964年東京オリンピックのサブ会場として建設された国立代々木競技場は、日本を代表する建築家丹下健三氏の設計で建設が進みました。

1964年東京オリンピックでは、水泳とバスケットボールの競技会場になりました。

現代では、通称「代々木第一(第二)体育館」として様々なスポーツに利用されるようになっています。

付近には当時選手村宿舎のあった代々木公園と共に今もなお有名な施設となっています。

2020年大会ではオリンピックのハンドボール、パラリンピックのバドミントン・ウィルチェアーラグビーが開催予定になっています。

⑤駒沢オリンピック公園(東京都世田谷区および目黒区)

1964年東京オリンピック当時には、2番目の中心会場として同年に建設されました。

日比谷公園の3倍の広さがあり、体操競技と水球競技が開催されました。

現在でも各種の世界選手権大会や国内の全国大会が開催されています。

また、プール、トレーニングルーム、陸上競技場などを日常的に開放しているため、一般利用者でもスポーツを気軽に楽しむことができる施設になっており、2020年東京オリンピックでは練習会場として使用される予定になっています。

⑥渋谷公会堂(東京都渋谷区)

1964年東京オリンピックの重量上げ会場としてオープンし、1965年からコンサートホール「渋谷公会堂」として営業を開始しました。

⑦国立競技場(東京都の新宿区および渋谷区)

1964年東京オリンピック大会のメイン会場である国立競技場です。

この競技場は、1964年に出来たものではなく、東京オリンピック誘致のために開催した1958年アジア競技大会の開催のために建設されたと言うものです。

1964年東京オリンピックの開催が決定したために拡張工事が行われメイン会場となりました。

当時開会式、閉会式、陸上競技、サッカーの決勝と三位決定戦、馬術(大賞典障害飛越)の会場になったことでも有名でした。

2020年オリンピック大会では、この旧国立競技場を廃し、新たに「新国立競技場」として同じ場所で開催されます。

ここでは、陸上競技、サッカー、パラリンピックのパラ陸上競技の実施が予定されています。

この立替に関しては、デザインのコンペティションが行われ建設費を低くするために現在の設計で建築が進められています。

以上7つの主要な競技施設が1964年オリンピック当時に完成されています。

この他にも「NHK放送センター(東京都渋谷区)」や「ホテルオークラ(東京都港区)」等も周辺地域に続々と建設がなされました。

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(2)東京オリンピック1964年と2020年インフラ整備(間接経費)の比較

1964年東京オリンピックでは、戦後の復興日本を象徴させる数々のインフラが整備されました。

ここでは、既に記憶に薄らいだその当時に建築された、今では「レガシー」となったインフラをご紹介しましょう。

①環状7号線

現在でも通称「環七(かんなな)」と呼ばれる環状7号線は、前段でご紹介した「駒沢オリンピック公園」と「馬事公苑」、ライフル射撃競技が行われた「陸上自衛隊朝霞訓練場」、ボート競技が行われた「戸田漕艇場」を結ぶ重要な道路として開発されました。1964年東京オリンピックにおける「横の骨」とされました。

②放射4号線

都心の赤坂見附から中心会場の外苑を経由し、駒沢を経て多摩川に達する放射4号線です。

こちらは1964年東京オリンピックの「縦の骨」とされて開発されました。

③首都高速の延伸

1964年東京オリンピックの開催に合わせて、首都高速道路(首都高)も整備され、今やその老朽化が問題になるほどの都心の大動脈として役割が大きくなっています。

④新幹線

1964年東京オリンピックを9日後に控えた1964年10月1日に東海道新幹線「ひかり」が開業しました。

東京駅〜新大阪駅間を結んだことで日本の高度成長のシンボルともなりました。

現在では、2016年に北海道新幹線が開通するまでになり、南は九州から北は北海道まで新幹線で結ばれるに至っています。

⑤東京モノレール

当時の空の玄関口である羽田空港と都心へのアクセスを改善する目的で、東京モノレールが運行されることになりました。

この当時としては新交通システムであるモノレールが開業したのが東京オリンピックの23日前になりました。

当時は近未来的な乗り物として注目を浴びましたが、工事費用が安く工事期間が短くて済むと言う理由でモノレールが採用されたと言う経緯もあります。

以上のようなインフラ整備が行われた結果、インフラ整備費用としては9,870億円と当時の名目GDP比で言うと3.1%にもなりました。

上記の具体的な例の他、地下鉄の延伸工事、上下水道の整備事業などもこの時期に行われています。

一方、今回の2020年東京オリンピックでは、この間接経費であるインフラ整備費用として、3兆6千億円~4兆8千億円と試算されており、これは2020年名目GDP予測値の0.6%~0.8%にあたります。

2020年東京オリンピックの為の具体的なインフラ整備として上げられているのが、首都高速道路の改修の他、鉄道新線の開設・在来線の延長、成田・羽田空港の拡張などが含まれます。

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(3)東京オリンピック1964年と2020年民間投資の比較

1964年当時はあくまでも 政府主導の大型インフラ整備が行われ、一部民間の投資も呼び込みましたが、2020年においては、逆転している案件が少なからずあります。

2020年にはインバウンド効果(海外からの旅行客の取り込み)の為にホテルの新設や改装などにも民間の投資熱があり、概ね0.8兆円に上り、一般民間による都市再開発も4.8兆円と合計で5兆円~6兆円もの投資が行われると言う推計が出されています。

つまり、大規模ホテル、ショッピングゾーンの誘致等から大きな需要が見込まれていると言うことになります。

しかし、こうした短期的な世界的イベントの場合、その後の経済状況が大きく低下することが一般的に懸念されています。

民間投資についてもその冷え込みが問題視されていることもあります。

オリンピック大会を長期的に見た場合には、その公共投資分、民間投資分の再活用や再利用に焦点を置いた開発が望まれています。

海外で実際に行われた直近の大会後の状況を簡単に紹介しておきましょう。

多くは、失敗例に当ると考えられます。

①ギリシャ(2004年開催アテネオリンピック大会)

ギリシャの場合、直接的な原因ではないのかもしれませんが、オリンピックで様々な事業を整備した結果、数年後に国家財政危機に陥ってしまったということも記憶に新しいのではないでしょうか。

いわゆるギリシャによる国家的デフォルトが当時の国際課題になり、特にEU諸国には大きな影響をもたらせました。

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②中国(2008年開催北京オリンピック大会)

中国の場合、約10兆円以上の経済効果をもたらしたことが言われています。

ただし、この北京オリンピックを開催するために建設された競技会場等は、維持管理費が高すぎることや主要な都市から遠いという理由で大部分は使われなくなってしまい、廃墟化している所も散見されているとの事です。

北京オリンピック自体は成功したものの建設した会場の後利用を考えていなかったため、現代では無残な廃墟となってしまっている施設も多いと思われます。

③イギリス(2012年ロンドンオリンピック大会)

イギリスの場合、ロンドンオリンピックでは他の国と同様にオリンピックによる経済効果は一時的に上昇しました。

しかし、ギリシャや中国とは違い、公共投資などの部分を再利用できるように施設改修を進めました。

そのため、サイクリングやジョギングなどができる他にも、ラグビーのワールドカップの競技場として利用されたり、選手村についてはマンションとして再活用をすることに成功し、有効なインフラ投資になっているとの評価を得ています。

④ブラジル(2016年リオデジャネイロオリンピック大会)

ブラジルの場合、リオデジャネイロオリンピックでもその経済効果は一時的なものとなり、中国と同様に大会で使われた施設が問題となりました。

メイン会場となった「マラカナンスタジアム」では、電気代や会場の運営費などを巡り、運営会社や行政、オリンピックの主催者と現在でももめており、今では閉鎖され使えなくなっています。

⑤日本(2020年東京オリンピック大会)予測

さて、2020年に開催される日本の場合はどうでしょう。

予測を前提に簡単にご紹介しましょう。

再利用を前提にしなければ、一時的な活況後の不況に陥ることが明白です。

そこで、現在判明している所を簡単にご紹介します。

まず、面白そうなのが、葛西臨海公園に隣接する「カヌースラローム会場」です。

この施設は、競技場としての利用が終了した後は、さまざまなウォータースポーツが楽しめるレジャーとレクリエーション施設にしていくことが計画されています。

人気のラフティングなどが都内でできる施設になるので、オリンピック終了後も来場者を集めることができそうな施設になります。

また、オリンピックの選手村に関しても、マンションとして売り出す計画で、既にニュース等で実際に販売を開始している所もあるという力の入れ具合です。

その他の施設に関する再利用は、既にレガシーと言われる競技会場等の再利用を見れば他国の廃墟化とは無縁だと言えるかもしれません。

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2020年オリンピック東京大会の経済効果予測

では、最後に2020年東京オリンピック大会に関して、日本が全力を挙げて誘致した時に実施された、予測経済効果を日本銀行の試算報告書(2015年報告)から読み取っておきましょう。

1964年は第二次世界大戦終結後20年の節目に当り、世界的な好況期で日本も高度成長期を経験する時期でした。

映画「ALWAYS三丁目の夕日」に描かれた世界感がそこにありました。

この映画は、1958年(昭和33)の東京下町が舞台になっており、3年後の1961年東京大会での庶民的な雰囲気が伝わりました。

1961年では、「もはや戦後は終わった」とか「新経済主義日本」の美辞の下行われた大会になっていました。

一方、今回の2020年東京オリンピック大会はと言えば、やはり経済効果をより高めるために新産業分野である「インバウンド需要」や「内需拡大」の意味合いが強く出ています。

2015年に日本銀行では、「2020 年東京オリンピックの経済効果」と題したレポートを出しており、概ね2019年の現代でも通用する予測レポートになっています。

日本銀行が予測した2020年東京オリンピックの経済効果

日本銀行では、2020年の東京オリンピック開催についての経済効果を2つの側面から予測しています。

一つ目は、「訪日観光客の需要増加」と言う側面と、二つ目は「建設投資に関しての経済効果」になります。

いずれもわが国日本においての経済効果は多大なものになるとしています。

具体的に各々についての経済効果予測についてまとめてみます。

(1)訪日外国人の観光需要増大

この項目は、1964年の東京オリンピックには大きく加味しなかった予測であり、当時の訪日外国人のボリュームがそれほど大きくは無かったことが伺えます。

今回の2020年オリンピックでは、

①訪日するための観光ビザ発給要件が非常に低くなったこと。

②為替円安の傾向があること。

この二つの要件が実効性を持ったことで、当時の目標であった「2020年には訪日外国人を2千万人」という政府の目標達成は、完全に数年前倒しで完遂できています。

この点は、既に観光地として十二分に観光客を呼び込んでいる他の国と異なる所であり、まだまだ日本には訪日するだけの価値のある国として見ることが出来るとしています。

この事で、訪日観光需要を一段と増加させることが十分に可能だとしています。

事実、2017年での日本政府観光局の公表で、訪日外国人数は2,900万人弱まで伸長しています。

1964年当時の同調査では、訪日外国人が35万人と言うことでしたから1964年当時よりも80倍以上の訪日外国人が来日していることでも理解できます。

さらに2018年には3,000万人を超え、2020年には4,000万人へと政府目標も上方修正されています。

これにより、民間ホテルの新築・増改築や都心の再開発、商業施設の建設や交通インフラの整備といった間接的な需要も拡大が見込まれています。

ただし、2019年現在の国際情勢や国家間の経済戦争などの影響を受けて訪日外国人の状況も変化しますので、一挙に下落することも考えておかなければならない事態だと考えます。

第二の側面では、為替円安の傾向を上げています。

日本銀行が2020年東京オリンピックを想定したこのレポート作成の2015年当時の為替長期予測が官民の色々な研究機関から発表されていました。

概ね2020年予測は円安傾向になると見通している報告が多く散見されていたための予測でもありました。

具体的には、2015年第一四半期より第三四半期まで1ドル100円~105円程度の推移でしたが、第四四半期で急激に円安が進み1ドル115円~120円のレンジにまで円安が進んだ影響があります。

しかし、2018年後半から2019年末までの推移では1ドル114円から105円程度までの減衰傾向にあります。

2020年における為替相場で急激な為替の乱高下が無いものと考えれば円安による海外からの需要要求は限定的であると言えます。

まとめ

1964年東京オリンピックと2020年東京オリンピックに関して、主として経済財政関連の比較からあらゆる分野に亘る比較を行いました。

第二次世界大戦後から約20年目と約60年目となる大会を比較することで日本におけるマクロ経済環境の変化や消費動向の変化などをみる良い機会になっていると思います。

ここでは、風俗・文化などの比較は全く行っていませんが、こうした要因も考えあわせることが今の私たちにとっては重要なことになるかもしれません。

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