内閣総理大臣指名選挙の決め方や任期や給料や権限とは?

内閣総理大臣

現在、安倍晋三内閣総理大臣が日本の内閣総理大臣をやられていますが、どのようにして指名され選挙を行ったのかなど簡単なことから内閣総理大臣の任期や給料や権限がどこまであるのか気になるところなので紹介していきたいと思います。

このコラムでは、過去歴代アメリカ大統領の功績やアメリカ大統領選挙の仕組などについて、特集してご紹介してきました。

海外の、特にアメリカの大統領に関しては、世界における影響力やその他種々の情報があり、目立った存在でした。

アメリカ大統領選挙の仕組みと「日程はいつ?」
さて、今回は来年2020年の大統領選挙に向けて「アメリカ合衆国大統領選挙」についてその制度上の仕組や日程がいつかについてご紹介したいと思います。多くの日本人にとって、首相を戴く日本国との選挙制度とは全く異なることから理解されていない方々...

しかし一方、日本の内閣総理大臣に関してはあまり取り上げられていないと思います。

そこで、今回は日本国の内閣総理大臣に関する選挙やその他の情報をご紹介したいと思います。

(1)内閣総理大臣選挙の大きな流れ ~ ① ~

内閣総理大臣が決定される場合とは、内閣が総辞職した場合や内閣総理大臣が不在になった場合に行われます。

不在とは、死亡や辞職した場合になります。

この時、日本国憲法に規定された憲法67条によって実施されることになります。

この憲法67条の第5章「内閣」にある条文で、内閣総理大臣の指名、衆議院の優越について規定するものになっています。

この時には、内閣総理大臣指名選挙が実施されますが、この事を首相指名選挙とか首班指名選挙とか言ったりします。

報道でのレポートなどでは、単に首班指名と言ったりもします。

さらに、この選挙は国会において国会議員による選挙によって行われるため、選挙権を持つ一般国民には投票権はありません。

いわゆる間接選挙という形式になります。

総理大臣候補者は、「文民」であることが求められており、更に「国会議員」であることが規定されています。

つまり、国会議員と言うことは、衆議院議員もしくは参議院議員の中から選ばれることになります。

参議院選挙の制度と仕組みとは?
2019年7月21日投開票が実施される国政選挙である参議院議員選挙があります。日程はいつか?気になっている方もいたと思われます。一時は衆議院選挙も合わせて実施されるのではないかという噂も流れましたが、安倍首相の決断により衆議院は解散...

ちなみに、2019年に至る現在まで、内閣総理大臣が参議院議員より選出されたと言うことはありません。

両議院による選挙は、衆議院、参議院に同時に実施されます。

通常は衆議院の優越で衆議院に権限が大きい部分がありますが、内閣総理大臣の選出選挙では、衆参の両議院がそれぞれ独立して行なわれることになっています。

(1)内閣総理大臣選挙の大きな流れ ~ ② ~

大きな枠組みとして①でご紹介したような規定で内閣総理大臣が決定されますが、両議院での投票により選挙になります。

この時の大きな流れをご紹介しましょう。

なお、以下ご紹介する流れは、国会法、議院規則、先例に則して実施されることになります。

そこで、先程も触れましたが、衆議院、参議院で別々に「記名投票」を行います。

これは、両院において内閣総理大臣の候補者として1名を選出すると言う投票になり、全ての議員は自分の名を記名して投票します。

各院代表は1名で、各院の在籍議員数の過半数を獲得した人がその院での候補者になります。

1回目の投票で、過半数を占める候補者が出ない場合は、上位2名により決選投票で決定します。

衆参両議院で同一の人物が内閣総理大臣の候補者として上った場合には、それで決定されます。

しかし、両院で候補者が一致しない場合、両院協議会という会を開催します。

その協議会で協議が行われ、どの候補者を内閣総理大臣にするか一致した場合、或いは出席した協議会メンバーの内2/3以上の多数票を得た場合は、その人を内閣総理大臣にします。

しかし、この協議会でも決定できない場合には、衆議院の優越により衆議院で指名を受けた候補者が内閣総理大臣になると規定されています。

要するに、事実上結果的には衆議院で過半数の得票を得た人が内閣総理大臣になると言うことです。

基本的に首相候補は、その所属する党より選出されるので、その党所属の議員数により優位か否かが決定されてしまいます。

よく逆転国会と言われる場合があります。

衆議院で優位な党が、参議院では優位にならないケースがありますが、こうした場合にはやはり衆議院で優位な党が主導権をにぎることになります。

(2)内閣総理大臣として指名を受ける資格とは?(文民って何?)

先ほども内閣総理大臣として指名を受ける資格に関して簡単に紹介しましたが、ここではもう少し詳細にご紹介したいと思います。

指名を受ける資格には二つありました。

一つ目は、国会議員である事、二つ目は文民である事が求められています。

一つ目の国会議員である事は理解しやすいのですが、二つ目の文民でなければならないというのはどういうことでしょう。

ここで言う文民とは、私たち一般にもあまり使わない文言になります。

簡単に言えば「軍人で無い人」と言うほどの意味になります。

しかし、内閣総理大臣や国務大臣は文民でなければならないという憲法の規定(第66条の2項)があるのには、第二次世界大戦後に制定された新憲法を立法するに当り、第二次世界大戦の教訓を生かして日本の軍国主義化を恐れた極東委員会(連合国側代表による日本の戦後処理を一元的に進めた委員会)により入れられた文言になります。

現代の国会でも「シビリアン・コントロール」という言葉を聞きますが、その和訳が「文民統制」ということになっています。

日本の行政府や立法府から軍事色を一掃するために設けられた文言になります。

現代では、この文民の定義いついても論議のあるところで、自衛隊出身者は文民ではないのか否か等の議論があります。

現在、そうした歴史的な経歴を持つ議員も少なくなり、実際問題として第二次世界大戦時の軍に所属した人が、内閣総理大臣や国務大臣の候補に該当するか否かはその存在自体が無くなってきたと言って良いでしょう。

(3)内閣総理大臣指名の手続きとは?

法律の立法や議院運営にはそれぞれ規則があり、その内容に基づいて粛々と行われています。

このことは重大案件など国や政府によって決定される内容に瑕疵(かし)が無いようにとのことで、ルール通り進められるのが普通です。

こうした制度は、我国の民主主義・法治国家としての立脚点にもなる重要なことになります。

ここでのテーマである内閣総理大臣選挙においても色々なルールがあります。

その中でも、ここでは「内閣総理大臣の指名手続き」についてご紹介したいと思います。

内閣総理大臣は、上にもご紹介したように衆議院、参議院で指名を受けますが、その手順は以下のように定られています。

① 内閣は、内閣が総辞職した場合や内閣総理大臣が居なくなった場合に、衆議院議長及び参議院議長の両名にその旨通知します。

② 通知の主体は、内閣総辞職の場合は内閣総理大臣が、内閣総理大臣が不在となった場合には内閣総理大臣臨時代理が行うことになっています。

③ この通知が出される時期は、国会閉会中の場合でも法的に認められる場合には、国会開会後即座に指名選挙が行われることになっています。国会開会中であれば、その期間中に即座に手続きが始まることになっています。

④ 報告を受けた衆参両議院における議長は所属する議員にその旨報告を行います。

⑤ 報告と共に、即座に指名選挙が行われます。

⑥ 他に重要案件があっても、内閣総理大臣の指名はそれらに優先して実施されることになります。

ただし、両議院における運営に支障のあるような事項は先に決められるのが先例となっています。つまり、議長選挙や副議長選挙、会期の決定、議席の指定などになります。

以上、内閣総理大臣の指名手続はこのようにして行われます。

しかし、衆議院規則や参議院規則の規定では、各院における指名選挙に替わり、投票では無く動議その他の方法で指名できると規定しています。

この規則が何の意味があるのかによりますが、各院での動議等を想定しているようです。

しかし、各院の投票以外による方法で内閣総理大臣指名が行われたと言うことは一度もありません。

(4)内閣総理大臣指名投票とは?

さて、いよいよ投票行動のご紹介になります。

内閣総理大臣候補者に対する投票についての具体的な方法についてご紹介したいと思います。

投票の方法は、若干衆議員と参議院では異なります。

まず、衆議院では議席に配布されている投票用紙に候補者の指名を記載します。

さらには投票する議員の名前も記載します。

いわゆる記名式投票になります。

一方、参議院では、既に議員(投票者)の名前が投票用紙に記載されています。

参議院議員は、自身の名前を確認し、そこに候補者の名前を書き入れるようにします。

昔は、名刺札と呼ばれる白い木札も一緒に投票させましたが、現在は投票用紙のみの投票になっています。

このように議員の投票は行われますが、議会全体では次のような運営で行われます。

① 議長が、内閣総理大臣の指名を行うことを宣言します

② 議長が、投票方法の説明を行います

③ 各院の参事に参加議員の点呼を命じます

④ 点呼の順は議席番号順に行われます

⑤ 衆参両議員ともに一人づつ壇上に上がり投票を行います

⑥ この時、衆議院議員では右回り(時計回り)に進み、参議院では左回り(反時計回り)に進みます

⑦ 衆議院では、投票用紙そのものは直接投票者が投票箱に票を投入します

⑧ 参議院では、投票用紙を一旦参事に対して渡すように演壇に置き、別の参事が投票用紙を投票箱に入れます

以上のようにして両院議員により内閣総理大臣の指名投票が行われます。

非常に細かい内容ですが、過去からのしきたりや先例によってこの方式が遵守されている所に日本国議会の厳粛性が伺えるようになっています。

なお、国会では、立法等の重要案件の決定の際に用いる「評決」という方法が「投票」と別にありますが、この内閣総理大臣選挙は「投票」行動になりますので注意が必要です。

ちなみに、評決の際は議場封鎖というように、議場には誰も出入りできない状況を作った上での行動になります。

投票の際には、このような議場封鎖はありません。

さらに、これも慣例になりますが、衆議院の場合議長も投票しますが、衆議院議長の投じた投票用紙は、事務総長の手を経て参事に渡され、参事が代理で投票箱に投票すると言う複雑なしきたりで投票されます。

しかし、一方の参議院の議長の場合は、投票に加わらないことになっています。

なお、両院の副議長は投票に参加することになっています。

以上の各議員による投票行動が終了した後には、さらに以下の手順で進められます。

⑨ 参加全議員の投票終了後議長により投票漏れがないかの確認をします

⑩ 議長により投票漏れがない旨の宣言が行われます

⑪「投票箱閉鎖・開票」との宣告がなされ、開票作業に入ります

(5)内閣総理大臣指名投票結果の開票とは?

いよいよ開票作業の手順になります。以下にその手順をご紹介しましょう。

① 各院議長は、投票終了を確認した後、投票箱の閉鎖を命令し参事に投票の計算と投票の点検を命令します。

② 開票作業は、両院では異なり、衆議院の場合参事の手で行われ、参議院では事務次長により集計・記録が行われます。

③ 開票場所も両議院で異なります。

・衆議院の場合、通常国会で閣僚席になっている席の後ろ側のテーブル(内閣総理大臣が着席する後ろ)側で事務次長が着席する場所で行われます。

・参議院の場合、演壇上で行われます。

④ 各票の有効無効の判断

無効となる票になるものは以下の場合があります。

・白紙の票

・国会議員以外の者を記載した票

・被指名者の特定が困難な票

・投票者の氏名の記載を欠く票(衆議員のみ適応)

なお、上記の内「被指名者の特定が困難な票」とは、例えば候補者が「佐藤○○」氏、「佐藤△△」氏となっている場合に「佐藤」としか書かなかった場合がこれに当てはまります。

この場合、両氏に0.5票が入ると言う按分形式にはならず、無効票となります。

なお、衆議院では、過半数を超える得票者がいない場合、決選投票になりますが、その時には決選投票の対象となるべき候補者以外の名前を記載した票は無効投票となります。

⑤ 議長による開票結果の報告

衆議院では、衆議院議長が開票結果の報告を行い、「投票総数」「投票の過半数」「無効票」について報告します。次いで、無効票については、その内容と理由について票数を合わせて報告します。

参議院では、衆議院と同じく議会議長が開票結果を報告すると言う慣例になっています。

(6)内閣総理大臣指名

続いて、開票結果に基づく内閣総理大臣に対する「指名」についてご紹介したいと思います。

ここでは、相当細かな内容について触れますので、「なんでそんな細かいの?」とか「もう決まってんだからいいじゃないの!」等の声が聞こえてきそうなご紹介になるのを覚悟で紹介してみたいと思います。

なお、ここでは衆参両議院それぞれの議院における候補者の指名に関することですので、内閣総理大臣としての指名ではありません。

多くの解説や紹介文を読んでいると、この点曖昧になっている場合がありますので、他を読まれる方は注意して下さい。

①各院における被指名者(指名を受ける内閣総理大臣候補者の意味)

『各院における投票総数の過半数票を得た議員がその議院における被指名者となる』と両院の規則に定められています。

この得票総数は「無効票(白票を含みます)」も含まれて計算されます。

ここで、得票総数が重要になってきます。

思い出してください。

内閣総理大臣を選ぶに当っては、「投票」であり、「評決」ではないということです。

一般的な法律の制定に関する議決をする場合には「評決」という方法を取りますが、内閣総理大臣の場合は投票によって決定されます。

この違いは、「評決」の場合過半数の基準は「出席議員数」によって決められるのに対し、「投票」については、投票された票の総数ということになります。

このことは、あまり意味をなさないと思われる向きもありますが、評決の場合、重要なのは参加する出席議員数であり、評決の際には議場は施錠された会場となり、議場からの入出場を固く禁じられています。

一方、投票選挙の場合には、投票数が重要なので、議場は閉鎖されないと言うことになっています。

海部俊樹元内閣総理大臣の功績とは?息子後継者はいるのか?
今回は、約30年前の1990年前後、具体的には第76代、および77代の内閣総理大臣を務めた、海部俊樹元総理大臣に関してご紹介していきたいと思います。2019年12月現在、日本の内閣総理大臣を務めているのは安倍晋三となります。安倍首相...

②投票結果による抽選の場合

さて、次に指名手続の中でも抽選を実施しなければならない場合の規定について触れます。

これは、未だに実施されたことはありませんが、万が一のケースを想定して衆参両議院規則に規定されていることです。

まず、初回投票において過半数を占める内閣総理大臣候補者が出ない場合、決選投票を行いますが、この時に決選投票を受けた候補者の得票数が同数の場合に発生します。

つまり以下の2つのパターンが該当することになります。

・1位の者が同じ得票数で3人以上になる場合

・2位の者が同じ得票数で3人以上になる場合

上記の2パターンの場合、決選投票を行うために抽選が実施されます。

この抽選はくじ引きで行われ、それにより決選投票進出者を決定することになっています。

その時に行われるくじ引きの手法も決まっているとの事です。

③投票結果の宣言

衆参両議院では少し方法が異なります。

まずは、衆議院の場合では衆議院議長は事務総長による投票結果報告に続いて、以下の文言を読み上げることで指名を行います。

『右の結果、○○君を、衆議院規則第18条第2項(決選投票を実施した場合には、第3項と入替えて読み上げます)により、本院において内閣総理大臣に指名することに決まりました』

次に参議院の場合では、参議院議長が行った投票結果報告に引き続いて以下の文言を読み上げることで指名を行います。

『よって、本院は、○○君を内閣総理大臣に指名することに決しました』

④指名に関しての歴史的論争

さて、この項で最初に注意しましたように内閣総理大臣の投票・指名に関しては相当細かく規定されています。

その結果、ここでの指名に関して過去論争になった内容をご紹介したいと思います。

しかし、色々な解説文には非常に複雑さ極まる内容が書かれているのでここでは、至極平易に誰でも分かりやすくご紹介したいと思います。

つまり、この内閣総理大臣指名に関しては、「指名」そのものを議決するという考え方が一時期論争を巻き起こしました。

1955年(昭和30年)当時ですから相当昔になります。

内閣総理大臣が、決定した指名を再度国会議員により議決すると言う二度手間を行った歴史があります。

これは日本国憲法第67錠の前段にある「内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名する」を曲解し、指名後も議決が必要と判断したことに端を発しました。

結果、指名された内閣総理大臣と再度議決で得られた者とが異なってしまったと言う珍事が起きました。

現代の発達した政治では、中々見られない事件でしたが、この時より「指名」行動が唯一の内閣総理大臣を決定する者だとされています。

(7)内閣総理大臣指名後の手続き

両議院によって指名された内閣総理大臣ですが、正式に内閣総理大臣になるには、形式上の手続きとして両院協議会を経なければなりません。

以下、形式上の手続きをご紹介します。

概ね参議院での投票・指名が先に終わることから、衆議院での投票・指名結果を待つ形になります。

その際に暫時休息の措置が取られます。

衆議院での結果が出た後、内閣総理大臣の指名について、お互いの議院に結果が通知されます。

この時、参議院で選ばれた内閣総理大臣と、衆議院で選ばれた内閣総理大臣が同一人物であれば、そのままその人が内閣総理大臣に決定し、散会します。

しかし、参議院の結果と衆議院の結果が異なる場合、参議院により両院協議会の開催を求める義務があります。

ここで、一般には理解するのが難しいですが、この両院協議会で両院の意見の一致が認められない場合や出席協議委員の2/3以上の多数を得た被指名者が出なかった場合には、「衆議院の優越」という原則の下、衆議院での議決が国会の議決(総意)となります。

その後、参議院でも10日以内に議決することを規定は求めていますが、しない場合でも10日を過ぎてしまえば衆議員の議決が国会の議決となり「自然指名」と呼ばれる指名になります。

過去において、衆議院と参議院で異なる者を指名した例は5回になります。

この5回とも両院協議会で決定されず、衆議院の優越により衆議院議決が国会決議とされた歴史があります。

ここまで紹介しましたが、普通の人は「では参議院なんていらないじゃないの?」という疑問が出て来ると思います。

しかし、二院制による議院内閣制を布いた国会運営を憲法上規定され、その中で「良識の府」としての参議院の位置付けを考えると、やはりこうした参議院の存在は必要だと言わざるを得ません。

つまり、事実上衆議院の議決で内閣総理大臣が指名されると言っても良いとされます。

そのような経緯を辿り、最終的には衆議院議長が皇居に参内し天皇に直接報告するという慣行になっています。

細川護熙元内閣総理大臣の功績とは?息子後継者はいるのか?
読者諸兄は覚えておられるでしょうか。 1993年(平成5年)に内閣総理大臣になった細川護熙(もりひろ)元総理大臣を。 今から30年近く前の出来事で覚えておられない方々の方が圧倒的に多いのではないかと思います。 当然、現在20歳代...

(8)内閣総理大臣指名選挙の直近10回の結果

現在、日本国の内閣総理大臣として安倍晋三氏がその職にありますが、遡って10回の指名に関して見てみたいと思います。

先ほども書きましたように、衆議院の優越のため、衆議院における内閣総理大臣指名選挙について見てみます。

現在の安倍内閣総理大臣は第98代になりますので、第89代内閣総理大臣の指名選挙から見てみましょう。

第89代内閣総理大臣指名選挙

2005年(平成17年) 小泉純一郎(自由民主党)VS 前原誠司(民主党)の結果は、340対114

第90代内閣総理大臣指名選挙

2006年(平成18年) 安倍晋三(自由民主党)VS小沢一郎(民主党)の結果は、339対115

第91代内閣総理大臣指名選挙

2007年(平成19年) 福田康夫(自由民主党)VS小沢一郎(民主党)の結果は、338対117

第92代内閣総理大臣指名選挙

2008年(平成20年) 麻生太郎(自由民主党)VS小沢一郎(民主党)の結果は、337対117

第93代内閣総理大臣指名選挙

2009年(平成21年) 鳩山由紀夫(民主党)VS若林正俊(自由民主党)の結果は、327対119

第94代内閣総理大臣指名選挙

2010年(平成22年) 菅直人(民主党)VS谷垣禎一(自由民主党)の結果は、313対116

第95代内閣総理大臣指名選挙

2011年(平成23年) 野田佳彦(民主党)VS谷垣禎一(自由民主党)の結果は、308対118

第96代内閣総理大臣指名選挙

2012年(平成24年) 安倍晋三(自由民主党)VS海江田万里(民主党)の結果は、328対57

第97代内閣総理大臣指名選挙

2014年(平成26年) 安倍晋三(自由民主党)VS岡田克也(民主党)の結果は、328対73

第98代内閣総理大臣指名選挙

2017年(平成29年) 安倍晋三(自由民主党)VS枝野幸男(立憲民主党)312対60

以上のように過去10回の衆議員における内閣総理大臣指名選挙結果をご紹介しました。

10回前になると14年前ということもあり、記憶に留めている方は少ないかもしれません。

しかし、歴史的には非常に波乱に富んだ時期でもあり、2009年(平成21年)から2012年に至る約3年間は、民主党政権になっており、3人の内閣総理大臣が民主党から選出されています。

また、現在の安倍首相は2012年(平成24年)以来7年間も内閣総理大臣として、その任に当たっていると言って良いでしょう。

安倍晋三首相は2006年(平成18年)に一度内閣総理大臣になっていましたが、体調不良により辞任し翌年には福田首相になっていました。

ここで、注目したいのは、安倍晋三内閣総理大臣として連続3期継続していますが、そのいづれの指名選挙でも圧倒的と言っても良い票差で指名を受けています。

ここでは衆議院の結果のみご紹介しましたが、同時期の参議院における投票でも圧倒的に安倍晋三氏が支持されています。

過去国際的に、日本ほど毎年のように変わる首相を持つ国は無く、現在の安定政権がもたらす国際的信用も高いと言えます。

(9)内閣総理大臣に関するトリビア

最後に、内閣総理大臣に関する気になる雑学(トリビア)をご紹介したいと思います。

① 内閣総理大臣任期

実は、内閣総理大臣に関する任期を明確に規定した法律は、憲法を初めどこにも決められていないのです。

しかし、日本ではコロコロと内閣総理大臣が変わっていますのよね。

どうしてでしょう?

実は、間接的に内閣総理大臣が辞めなければならないルールが憲法に決められているのです。少し複雑になりますがご紹介しましょう。

憲法上、衆議院銀総選挙の後、初めての国会で内閣は総辞職しなければなりません。

そのため、内閣総理大臣の1回の任期は、衆議院議員の総選挙の後開催される初めての国会召集が行われるまでになります。

したがって、任期は最大4年ということになります。

1期4年を最大にしていますが、再任も可能になっています。

さらに、法律上は何回でも内閣総理大臣を務めることが出来ますが、基本的に政府与党(今では自由民主党)の党首が与党の信任を得て内閣総理大臣になることになっていますので、その党の党則で党首の再任規定があれば重複して内閣総理大臣になることは出来ないと言うことになっています。

② 内閣総理大臣給料

さて、気になるお給料ですが、内閣総理大臣としての年収は平均して3千万円強ということになります。

これは、特別職職員の給与に関する調査で明らかになっている金額です。

これには、東日本大震災時の復興支援を目的に今までの給与に関して内閣総理大臣を初め各大臣の給与も大幅に減額された後の給与になります。

サラリーマンと同じように、月給制でボーナスが年2回支給される仕組みになっています。

③ 内閣総理大臣権限

内閣総理大臣と言えば、国の最高執行責任者であり、その権限は非常に大きなものと考えられています。

しかし、一方では、第二次世界大戦前の軍事独裁にならないように、その権限は民主的に必要最小限にとどめられていると言って良いでしょう。

そんな中でも主な内閣総理大臣の権限を法律分類ごとに個別に列挙しておきましょう。

憲法・内閣法での権限

・国務大臣の任命・罷免権

・内閣の代表者として議案の国会提出権

・内閣を代表して一般国務及び外交関係について国会に報告する権限

・内閣を代表して行政各部を指揮監督する権限

・法律及び政令への連署をする権限

・閣議を主宰する権限

・皇室会議の議長として、これを招集する権限

・裁判所による行政処分等の停止に対して異議を申し述べる権限

・その他

警察法・自衛隊法等

・緊急事態に際して緊急事態の布告する権限

・内閣を代表し、自衛隊の最高指揮監督権を有する権限

・武力攻撃事態に際して、自衛隊に出動を命ずる権限

・海上保安庁をその統制下に入れる権限

・その他

その他の法律

・中央労働委員会の公益委員の任命権

・景品表示法上の措置命令権

・日本放送協会経営委員会の委員の任命権

・その他

以上のように様々な権限を有していますが、その他にも多種多様な権限を有しています。

しかし、ここでの権限はあくまでも前提条件が付いているものや形式的に任せられている権限が多く、独断先行して実施できる権限はほとんどありません。

海外では大統領制を布いている国で無制限の権限を大統領個人に付与している場合があり、その際は、大統領個人の資質や性格により大きく国勢が変わるような場合があります。

代表的な所では朝鮮民主主義人民共和国における軍事独裁政権が上げられる場合が多いです。

(10)内閣総理大臣まとめ

日本における内閣総理大臣に関する指名選挙について詳述してきました。

日本国における最高位の政為政者である首相になりますが、ここ数年間は安倍晋三内閣総理大臣が安定政権として筆頭に立っています。

しかし、長期政権の弊害は、少し前に発生した「忖度問題」「統計疑惑」などに代表されるように、政権内での腐敗や誤謬がまかり通ってしまう場合もあり、我々国民は常に注視しておかなければなりません。

内閣総理大臣
スポンサーリンク
ご協力お願いします

この記事良かったと思ったら次の記事を書く励みになりますのでシェアよろしくお願いします。

yakunitatusをフォローする
シン君の気になる役立つ情報

コメント

タイトルとURLをコピーしました