マイナス金利政策とは?いつからいつまで?メリットデメリット

マイナス金利政策

「マイナス金利政策」について徹底解説!

 

このコラムでは主に、「政治」や「経済」を主要なテーマとして色々な分野や領域のトピックスを特集してきました。

 

最近は、特に政治、中でも国際政治に関しての話や世界的企業のトピックスをご紹介してきました。

 

そこで、今回はバランスを取るためでもないのですが、「マイナス金利政策」という「金融界」で激震とも言うべきトピックスを取り上げてご紹介したいと思います。

 

普通に流れているテレビニュースやWebニュースを見ていて、時々出て来る経済・金融に関するトピックスニュースとして「マイナス金利政策」という言葉が出て来ることがあります。

 

このターム(文言)については、過去には「ゼロ金利政策」等としてよく耳にしました。

 

例えばナレーションで、『日銀の黒田総裁は、本日の〇〇で、△△金利政策を打ち出しました。』というニュースアナウンスが流れたりします。

 

しかし、そのたびに視聴者が「そうか、そうなったか!」とか「じゃ、日本経済がこうなるなぁ!」などと言った感想や意見を持つ人がどれだけいるのでしょうか?

 

筆者としては少々疑問に感じていたりします。

 

そのようなニュースよりも「物価指数が〇〇になりました。」とか「GDPが〇〇と公表されました。」といった類のニュースの方がより理解度が高いと思います。

 

そのため、一般の方々で「マイナス金利政策」がどういうものなのかを完全に理解している割合は比較的少ないと思います。

 

しかし、我が国においてこのマイナス金利政策がスタートした時期は、2016年2月に開始されたことに始まります。

 

つまり、導入されて以来2020年現在まで4年にもこの政策が継続されていることになります。

 

このことを実感として感じている方々も少ないと思います。

 

銀行系や金融系などの職に就いている人などは既に当たり前になっている感があるかもしれません。

 

金融界としてこのマイナス金利政策が「健全なのか不健全なのか」については、両論あり明確に区別することはできませんが、日本の明治時代以降の金融の歴史では初めての経験になります。

 

このマイナス金利政策を立案実施した代表者でもある日本銀行総裁の黒田東彦総裁が、この政策を導入した時に発言した「異次元の金融政策」という言葉に代表されるほどの金融政策になりっていることは確かです。

 

「金利」という言葉から、マイナスの「金利」という言葉になることで、分かりにくくなっていることも否めません。

 

そこで、今回はこのマイナス金利政策について徹底解説したいと思います。

 

あくまでも、金融、経済に対して素人の超入門者レベルの方々を対象にしていますので、ベテランの方々やましてや専門家の方々には物足りない感じがするかもしれませんがその点はご容赦を願います。

 

従いましてここでは、超初心者の方々のために、まずは用語解説を先に行い、その後本題の「マイナス金利」についてご紹介したいと思います。

マイナス金利政策初心者編 ~ 用語解説 ~

ここで紹介する「マイナス金利」を理解するうえで最重要な金融用語を理解しておくことが大切になります。

 

今更聞けない用語とか、いちいちWeb検索して用語の意味を探さなければならないとなれば大変な労力がかかります。

 

そのため、「マイナス金利」を理解するために最低限必要な重要な用語を覚えなければなりません。

 

そこで、やや遠回りになるかもしれませんが、分からないまま進むよりも良いのでその紹介を行いたいと思います。

 

既に金融に関して熟知されている読者の方は読み飛ばしていただいて良い内容です。

 

そもそも金利って?

「金利」について理解している人は多いと思います。

 

しかし敢えてその金利についてもう一度おさらいを兼ねてご紹介しておきましょう。

 

金利とは、ある一定の金額を預けておくことで発生する利子のことです。

 

例えば、金利が1%の場合では、100万円預けて1万円の利子がついて101万円が戻ってくることになります。

 

当たり前と思われる方々が殆ど思います。

 

しかしもう一歩進んで考えると、100万円を預けるということは、その100万円を眠らせておくことと同義になります。

 

つまり、仮に100万円を活用して2万円の利益を得ることのできるビジネスなり投資先なりがあれば、金利1%の所に預けているよりも得することになります。

 

そのため、金利が低ければ低いほど、そこに預け入れる人は少なくなり、他の利殖に回す人が増えていくわけです。

 

この現金を預けることで金利が付くところは、私たち一般の個人レベルでは、市中銀行(都市銀行や地方銀行を含めた預け入れのシステムのある金融機関)ということになります。

 

2020年の現在、「超低金利時代」とも言われています。

 

つまり、銀行などの金融機関に預けているよりも他に投資するなり、多額の資金を必要とするものを購入する方が良い時代と言って良い訳です。

 

ところが、金利にも2種類あるのをご存じでしょうか。

 

今ご紹介したのは私たちが銀行預金した場合の利子のことです。

 

しかし、もう一つは各金融機関が日銀(日本銀行)から借りる時に付く金利があります。

 

当然一般の金融機関は、自前でお金を作っているわけではないので、日銀からお金の供給を受けます。

 

その時、各金融機関は、日銀からお金を借ります。

 

この借りる時に適応される金利があります。

 

政策金利」と呼ばれたり「公定歩合」と呼ばれたりする「」のことです。

 

この「公定歩合」は2006年から名称が変更になり、「基準割引率および基準貸付利率」と呼ぶことになり、より分かりにくくなりました。

 

一言で金利と言ってもこの二種類があることを覚えておきましょう。

 

日銀って何するの?簡単に教えて!

先程の説明では、一般の金融機関は日銀からお金を借りるという側面だけをご紹介しました。

 

しかし、実は各金融機関は多額の預け入れを日銀に行っています。

 

例えば、日銀が金利1%として預け入れられた金額に利子を付けることが設定されている場合、100億円を預金している金融機関には、101億円が戻る勘定になります。

 

この預け入れには「法定準備金」として各金融機関は信用を築く手段として日本銀行に一定額以上を預け入れなければならない決まりになっています。

 

この法定預金を上回り預金しておく分が後々「マイナス金利」に関わる部分になりますのでよく覚えておいてください。

 

少し視点を変えてみましょう。

 

読者諸兄は紙幣についてよくご存じでしょうか。

 

1千円札、2千円札、5千円札、1万円札と4種類の紙幣が現在の日本では流通しています。

 

その全てに「日本銀行券」と印字されていることを知っている人は少ないかもしれません。

 

そうです。

 

全ての紙幣は、日本では日本銀行が発行して、額面金額の価値を保証している「紙切れ」という見方もできます。

 

日本銀行が発行している1万円札は、「1万円の価値がある印刷物ですよ」ということで、1万円の価値として流通しています。

 

しかし、所詮紙幣は紙製ですので耐用年数が低く、市中で自然消滅してしまうケースや汚損や損傷で使用できなくなる紙幣もあります。

 

放っておくとどんどん紙幣が減ります。

 

そのため、毎年、紙幣が印刷され金融機関を通じて市中に新札が流通して行きます。

 

新札を流通させる手段の一つとして金融機関に向けた金利で還元していきます。

 

この他、金融機関より預け入れられた古い紙幣を新札に入れ替えて新札を世に出すことも行っています。

 

私たち一般庶民が関わりのある一番の部分ですね。

 

日日本銀行の機能はこの他にも高次元な機能があります。

 

日銀は日本の中央銀行という位置づけで、日本経済や日本の金融について健全に成長していくことを責務としています。

 

ほぼ全ての国の中央銀行がその責務を国に対して持っています。

「インフレ」と「デフレ」って何?

インフレは、「インフレーション(inflation)」の略称で、デフレは「デフレーション(deflation)」の略称になります。

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インフレやデフレは、その時代における経済状況を示す用語で、行き過ぎた経済の進行状況を意味します。お互いの用語は、正反対の意味合いになります。

 

ごく簡単にお言えば、インフレは、「物価の上昇と通貨価値の下落が継続的に続く状態のこと」を意味します。

 

逆にデフレは、「モノの値段が下降しお金の価値が上昇していく状態のこと」を示します。

 

マイナス金利政策にも重要なキーワードですので少し詳細にご紹介しましょう。

 

①インフレについて

インフレになる要因としては大きく分けて以下に示す2つの要因があります。

 

一つは「景気によるインフレ」、二つ目は「通貨価値の変動によるインフレ」の二種類になります。

 

その各々についてやや詳細にご紹介しましょう。

 

<景気の変動よるインフレ>

日本の景気による変動でも「好景気」の場合と、「不景気」な場合の各々の場合に起こりえるのがインフレになります。

 

・ 好景気時期におけるインフレとは

好景気に沸いている時代のインフレですが、急速に増大する社会経済の成長時期において、需要が供給を上回る時に発生します。

 

経済発展が続くと自然に物価が上昇します。

 

その物価上昇が投機の対象になったりしてしまうとバブル(泡)景気が発生してしまいます。

 

つまり、欲しいと思う人が増加することで与える側の力が弱い場合、自然と与える側はその価値を釣り上げていくという現象です。

・ 不景気時期におけるインフレとは

国によれば戦争の勃発や内乱・内戦で国情が不安定になってしまった場合に起こるインフレです。

 

時と場合によれば、ハイパーインフレと呼ばれるケースも発生します。

 

一般的な不景気におけるインフレ状態を景気の停滞を示す用語のスタグネーション(stagnation)とインフレを合わせた造語としてスタグフレーション(stagflation)と言ったりします。

 

現代では、南米や中東の小国でモノの価値が数万倍にもあることがありますが、これは、貨幣価値が下がることと同じになります。

 

つまり、今迄1万円で買うことが出来たものが1億円出しても買えないという非常識な経済状態に陥る場合を指します。

 

日本でも第二次世界大戦直後のインフレがこれに当たります。

 

<通貨価値の変動によるインフレ>

インフレの中でも、自然発生的なバックボーンがなく、金融政策というその国の方針や政策を決定するブレーンや首脳陣によって、恣意的な方法により発生するインフレがあります。

 

つまり、金融政策の一環での金融緩和を実施することで、インフレを故意に発生させることがあります。

 

ここで、「金融緩和」という用語が出ましたが、金融緩和とは金融につきものの金利を引き下げる(緩める=下げる)ことを言います。

 

逆に金利を上げることを「金融強化」「金融引き締め」とも言います。

 

この金融緩和によるインフレを誘発することは、あらかじめ計画的に行われますが、利下げの幅やタイミングなどの調整を誤ってしまえば想定以上のインフレを引き起こしてしまい、逆に経済を混乱させてしまう危険も孕んでいます。

 

この通貨価値の変動によるインフレを「マイナス金利政策」により実現しようとすることが、今回のテーマの真骨頂です。

 

次に紹介するデフレを克服するための一手法として用いられるものです。

 

デフレについて

先程のインフレとは逆に、モノの需要が供給を下回り(≒人がモノを欲する力がモノを提供しようとする力よりも弱まる≒モノの価値が高いと買わなくなる)、そのためモノの価値がどんどん下がって行くことを示します。

 

日本の場合、中国を初め東南アジア諸国から安い食品や製品・原材料が入って来ています。

 

つまり、モノの供給力が旺盛になっています。

 

その結果、日本の商品との価格競争が起こり、どんどんモノの価格が低くなって来ます。

 

つまり、これが現在の日本経済を示すデフレが進行してくる結果になりました。

 

もう少し理解を深めるために歴史的な日本のデフレ進行を簡単に見てみましょう。

 

1990年にバブル景気(インフレ状態)が崩壊しました。

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これには、日銀によって金融引き締めが行われ、資産デフレと呼ばれる経済状況が発生しました。

 

つまり、不動産や動産(株式や金融証券)の価格が下落する結果になったのです。

 

1995年の阪神淡路大震災、1997年消費税の増税(3%から5%)を機に、現在では「失われた10年」と呼ばれる平成大不況に突入しました。

 

2001年に日銀による量的緩和政策によって、2006年には一旦デフレの終了宣言がなされるに至ります。しかし、デフレは止まりません。

 

2007年に発覚したアメリカにおけるサブプライム問題、続く2008年の同国におけるリーマンショックを発端にした世界金融不安により再びデフレ傾向に傾く結果となりました。

 

こうして未だ続くデフレ状態を「デフレスパイラル」と言われています。

 

こうしたデフレは、モノの価値が下がり経済全体が沈滞する結果になり社会的な歪みも発生することになります。

 

貧富の格差の増大、企業内部留保の拡大、それに伴う給与所得の停滞など、現状の日本が抱える問題そのものです。

 

以上、「金利」「日銀」「インフレとデフレ」というマイナス金利政策を理解するうえで必要不可欠な用語をご紹介しました。私たちの身近に実感できることは、インフレは物価高、デフレは物価安として肌身に感じることになります。

 

名目金利と実質金利の違いについて

皆さんは、「名目金利」と「実質金利」という言葉を聞いたことがありますか? 

 

経済・金融の世界では良く「名目○○」とか「実質〇〇」とかという言葉が頻繁に使われます。

 

最も代表的な使い方は、「名目GDP」とか「実質GDP」という使い方が多いようです。

 

ここで分かりやすいように、大胆に一言で言ってしまいますと、「名目」と付く数値は国や政府が発表するまさしく名目上の数値で、この数値が基本となります。

 

この基本の数値である名目数値から各種の要因や影響を考えて高等数学を用いて、より実態に近い数字を出したのが「実質」数値なのです。

 

したがって、「名目○○はXで、実質〇〇はYです」という言い方がなされるわけです。

 

では、実際に感じられる数値である「実質」数値のYだけで良いではないかという意見があります。

 

さらに、名目であるXなんか不要じゃないのかという意見も出そうですが、そんなことはありません。

 

名目であっても先ほどご紹介しましたように、基本となる数値なのです。

 

そのため、私たちにとって、必要不可欠な数値になります。

 

考え方として、1っ発目にドンと出て来る数字が名目で、そのあと色々な条件を加味してより身近に適合する数値にしたのが実質になります。

 

なんと経済や金融の世界はややこしいのでしょう。

 

では、今回のマイナス金利に関係する「名目金利」と「実質金利」の相違をこの項で理解しておきましょう。

 

「名目金利」と「実質金利」の考え方

まず、例から入るのが分かりやすいと思います。

 

今、100万円持っています。その100万円を預け入れした場合の名目金利が5%であるとしましょう。

 

しかし、その時の経済状況が4%のインフレ状態にあるとした場合を考えます。

 

この4%のインフレ状態というのは、年率4%の割合で物価が上昇しているという経済状態のことです。

 

そうした経済状態の中で、100万円を名目金利5%の預金に預けると、1年後に105万円のキャッシュが戻ります。

 

しかし、インフレ率が4%ですので、物の価値が総じて4%上昇しています。

 

つまり、100万円預ける時よりも周辺の物価が4%上昇しているということで、せっかく5%の名目金利がついても、周辺の物価が上昇している4%分を考えあわせなければ本当のゲイン(獲得した金銭)を見ることが出来ません。

 

つまり、105万円戻っても、周囲の物価が104%になっているので、その差「5%-4%=1%」が実質金利となってしまうわけです。

 

分かりやすく数式で示しますと以下の数式になります。

「名目金利」-「インフレ率」=「実質金利」

 

さて、インフレの場合は、理解しやすかったと思います。

 

2020年現在から以前のここ数年、日本経済はデフレです。

 

そこで、上の例とは逆の4%のデフレ状態を想定した場合にはどうなるのでしょうか。

 

名目金利が同じく5%とします。デフレの場合はインフレとは真逆で、物価がドンドン安くなります。

 

つまり、同じ100万円でも、デフレ4%状態ですと、買うことのできるものが多くなったり高級化したりします。

 

つまり1年前に100万円預けて名目金利5%ですから、105万円のキャッシュが戻ります。

 

その上、4%のデフレ状態ですから、貨幣価値が4%上昇しています。

 

つまり変えるモノの価値が4%増えていると考えても良いでしょう。先ほどの数式に当てはめてみますと

 

「名目金利」(5%) - 「インフレ率(=▲デフレ率)」(-4%) = 「実質金利」(9%)

 

となります。

 

インフレでは引き算、デフレでは引き算のマイナスなのでプラスに働きます。

 

こうした状況は極端な例になりますが、考え方を理解するには最も簡単な例です。

 

さて、そこで現在の日本はデフレが進行している中で上述の例では、後段の例に当てはまります。

 

そこで登場するのが日本銀行です。

 

日銀については簡単にご紹介しましたが、最も重要な役割がこの「名目金利」を決定し、物価の上下を安定させること、それにより日本国民の形成する経済活動を健全に保つことが大きな使命となっています。

 

金融政策決定会合」という日本銀行の幹部が集まって開かれる会議で金融政策が決定されます。

 

今回のテーマである「マイナス金利政策」もここで決定され、2020年現在もなお続いているということです。

 

名目と実質の理解まで進んだところで、いよいよ今回の本題「マイナス金利」のご紹介になります。

マイナス金利政策とは?

さて、いよいよメインテーマであるマイナス金利政策についてに入ります。

 

今迄ご紹介した各種用語や考え方を踏まえての話になるので、若干複雑になりますが出来るだけ平易にご紹介したいと思います。

 

そもそも、「マイナス金利政策」とは何かにつついてご紹介しましょう。

 

現在日本だけではなく世界の国々でも実施されているマイナス金利政策は、民間金融機関が日銀(中央銀行)に預けている当座預金の一部に対して預金金利をマイナスにするということです。

 

ここで見過ごされがちになってしまうのが、「民間金融機関が日銀に預けている当座預金の一部」と書いたことです。

 

このことは、金融機関が持つ日銀の当座預金のごく一部であることを示しています。

 

よく間違える概観として、民間金融機関が日銀に預けているお金が全部マイナス金利になるの?ということです。

 

民間の金融機関は、定められた預金額を日銀に預けなければなりません。

 

このマイナス金利は、それを上回る金額部分に対してマイナス金利を適応していることになります。

 

マイナス金利とは、預けていればお金を取られるという考え方です。

 

つまり、法定の預入額を上回る金額を日銀に預け入れした場合には、金利が差し引かれてしまうということです。

 

2016年2月に開始して以来、2020年2月現時点に至るまで0.1%のマイナス金利が適応されています。

 

つまり、金融機関の預け入れの余剰分が100億円ある場合には、その0.1%である1千万円減らされ、99億9千万円になってしまうということです。

 

そのため、民間金融機関は、その余剰分を日銀から引き揚げて、僅かな金利でもプラスの金利で貸し付けに回した方が得になるというわけです。

 

実体経済としては、金融機関から民間企業への貸し出しの金利が激減し、また融資基準も低くなっています。

 

企業にとれば、安い金利で事業を拡大できたり、設備投資に回せるため経済活動が活発化するという理論になっています。

 

しかし、今迄の経験則から企業にとってじは、自社が受ける経済損失に備える目的での「内部留保金」が増え続ける結果となっているのが実情です。

マイナス金利政策のメリット

 

マイナス金利政策のメリット①

上にご紹介しましたように、金融機関による融資に対するハードルが下がります。

 

そのため民間における設備投資が盛んになり、経済が好循環していくことで、僅かながらデフレ傾向からインフレ傾向に様変わりさせていくというメリットがあります。

 

経済循環が活性化すると、自然とインフレ傾向になりますが、日銀は年間約2%のインフレ目標を掲げています。

 

これは、デフレ進行中であった2013年以降に掲げており、ゼロ金利時代を経て、現在のマイナス金利時代に突入して目標を達成しようとしています。

 

団塊の世代前後以上の年齢の方々は、インフレと耳にすると、すぐに高度成長時期のことを想起してしまいますが、日銀及び政府としては、緩やかな物価上昇は経済に好影響を与えるとしています。

 

物価が上昇すれば、給与所得や個人事業主の収入も増え、それに伴い好循環の経済が円滑に進行すると想定しています。

 

この緩やかなインフレ2%の目標は、2020年前半には達成できないことは明らかな状況になっています。

 

年明け早々には新型コロナウイルスによる中国を中心とするアジア圏内での経済委縮などにより、株価の世界的下落が実際に発生しています。

 

インフルエンザによる流行の時期に比べても大規模になりつつあり、事態の収束が見え辛くなっています。

 

金融政策がマイナスかプラスかというよりも、このパンデミック状況が経済自体の問題になりつつある現状です。

マイナス金利のメリット②

経済全体の好循環に伴う緩やかなインフレ傾向に誘導することが目的であることは既に述べました。

 

金利がマイナスであるということは、当然金融機関による融資にも影響され、融資する際の金利も超低金利により貸し出されるわけです。

 

一方個人の預貯金に関しては、これも連動してしまい、利子が殆どつかない状態になっていしまいます。

 

日本のお金の問題でタンス貯金が全国に数十兆円の規模で眠っているとされています。

 

2006年には27兆円規模のタンス預金が眠っているとされる報告もあるほどです。

 

金融機関に預けても、利子が付かないのであればいわゆるタンス貯金と一緒になってしまいます。

 

2020年2月現在の一般的な個人口座(普通)預金で付く利息は「0.002%~0.01%」だと言われます。

 

仮に100万円預けていても、1年間で20円から100円しか利息が付かない勘定になります。

 

デメリットのとしても扱われるこの局面は、逆に手持ちの資金を投資に向ける大きなチャンスにもなります。

 

少しデータは古くなりますが、2015年に日銀が調査した資金循環の日米欧比較を見てみるますと、日本人では、現金・預金が52.7%、投資系出費には16.5%の支出を見ています。

 

一方アメリカ人では現金・預金で13.7%、投資系出費に51.7%となっていました。

 

ヨーロッパでは、日本とアメリカの中間くらいでしたが、やはり、投資系出費に多くを割いていることに違いはありません。

 

日本は今、マイナス金利により空前の投資チャンスというメリットがあります。

マイナス金利のメリット③

いわゆる大型の購買が安い金利で実施できるということが挙げられます。

 

マイホーム、マイカーなどを初め数百万円から数千万円、中には億を超す大型の買い物が低い率のローンで行うことが可能になります。

 

東京都心や大阪市中心部などに続々高層マンションが立ち並ぶ光景が今も続いています。

 

これにより人口の偏在化がますます進むとさえ言われています。

マイナス金利政策のデリット

マイナス金利のデメリット①

最もデメリットとされるのが、金融機関の逼塞にあります。

 

マイナス金利による融資促進は良いのですが、口座数として伸びても収益性が落ちてしまっています。つまり、収益額自体が低くなってしまっています。

 

これによりより体力を付けようと地方銀行同士の合併、ネットバンクの台頭などが目に見えた現象として発生しています。

 

マイナス金利政策のデメリット②

メリットの部分で一部ご紹介しましたが、預金金利が低水準になります。

 

利殖に長けた方々は投資する先や資金の活用方法などの選択肢が多くありますが、老後年金生活者や一般の主婦などには、どうして利殖すれば良いのかの選択が難しくなってしまい、自然と預金をそのままにしてしまうという現象が発生します。

 

マイナス金利政策のデメリット③

現代社会にまで及んでいる経済、金融の常識で、インフレとデフレを抑制したり促進したりする金融政策になりますが、2016年より4年物歳月をかけても2%インフレ目標に届きません。

 

「消費者マインドが冷え込んでしまっている」とか「企業内部留保で資金が外部に循環しない」とかの理由はあるものの中々インフレ傾向にはなりません。

 

安易に一段のマイナス金利に踏み込む手段は採られないにしても、効果は限定的になってしまっています。

 

マイナス金利政策が「魔法の杖」ではないということです。

 

以上、マイナス金利政策に関してその周辺用語解説を含めてご紹介しました。

 

2006年導入時には前代未聞の異次元の金融政策としたものの即効性は無く、ズルズルと経済停滞を催しているだけだという批判も出ています。

 

オリンピックイヤーである2020年の景気好転をもくろんだものの2月末現在では、新型コロナウイルスによる経済のシュリンクが考えられます。

 

いずれは収束に向かうにしても景気にマイナス局面であることは否めない事実として発生しています。

 

また、2025年には大阪万博などの国際イベント、それまでにはIR実施法案による国内初のカジノを併設した統合型リゾートの開業が控えていますが、それぞれが一曲限定的な効果でしかないという識者の意見もあります。

 

マイナス金利政策が及ぼす経済効果も今一つ期待薄であると言わざるを得ません。

マイナス金利政策
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