Oops! It appears that you have disabled your Javascript. In order for you to see this page as it is meant to appear, we ask that you please re-enable your Javascript!

イギリス軍の装備、戦力、給料、階級、グルカ兵とは?

イギリス

今回は、イギリス軍に関する戦力評価を中心に、その公表情報を基に内情を総合的にご紹介したいと思います。

前回は「ドイツ軍」ということで特集しましたが、今回は同じEUに所属する「イギリス軍

についての紹介になります。

 

ただし、EU諸国ではNATO軍の一角を占めていますが、昨今のブレグジットによるNATO軍との関係性も変化を見せるのかなど、2019年後半における現状をできるだけお届けしたいと思います。

ブレグジットとは?期限はいつ?影響や意味
読者の皆さんはこの「ブレグジット」についてどれほどご存じでしょうか?ちょっと国際政治や国際経済に興味のある方ならば、その意味することぐらいはご存じでしょう。「ブレグジット」とは、英名「Brexit」と表記される造語です。イギリス...

しかし、一方ではドイツ軍の時も同じようにあくまで軍事のことが中心になるので公表されていないデータや状況というものがあり、イギリス軍すべてにわたって最新の精密な情報をご紹介できないことを冒頭に付しておきます。

 

スポンサーリンク

(1)イギリス軍とは

まず、イギリス軍の全容をその成り立ちからご紹介するとともに、その独自性について理解をしたいと思います。

イギリスは、日本でこそ「イギリス」と呼んでいますが、世界的には「イングランド」とか「ブリティッシュ」という呼び名で呼ばれています。

 

日本ではその歴史上、オランダから西洋の情報を得ていた関係上、オランダ語の「Engelsch」(エングルス)を語源として「エゲレス」としたことに由来し、現在でもイギリスと発音しています。

 

現代では日本のことをJapanと呼ばれ、Nipponとは呼ばれないというようなことと似ていますね。

イギリスの老後の社会保障の年金制度と健康保険の仕組みとは?
「ゆりかごから墓場まで」という言葉を耳にした人は多いのではないでしょうか。これはイギリスの老後の社会保障に関する言葉となっています。イギリスの社会保障について見ていくと、日本と大きく違う部分が数多く見られます。今回はイギリスの年...

(2)イギリス軍の特殊性

イギリス軍の特殊性といえば、その存立に対する可否審議が少なくとも5年に1度行われ、国軍法が可決されることでその存立が認められている点だと言えます。

 

形式的と言えば形式的なものですが、この特殊性を理解するためには「権利の章典」を理解する必要があります。

 

概略のみ紹介しましょう。

 

この「権利の章典(Bill of Rights)の正式名称は「臣民の権利と自由を宣言し、且つ、王位の継承を定める法律」とされています。

 

イギリスは1688年に勃発した「名誉革命により、イングランド国王を追放し代わってオランダ共和国より国王と女王を即位させました。

 

その時、当時のイギリス議会が国王の理解により「権利の宣言」をもとに発効したものが「権利の章典」となりました。

 

この法典は2019年現在も脈々と生き続けており、イギリスでは不文憲法の根本法となっています。

 

その内容の主要な項目に、「議会の同意なき課税、平時の常備軍の禁止」が盛り込まれているため特別に議会での承認が必要となっている歴史があります。

 

定期的に常備軍の存立を問うという特殊性は他国にはないですね。

 

(3)イギリス軍の構成

世界の国々と同様に「陸海空」の3軍と海兵隊やそのほか独特の軍事組織を有していることで有名です。

 

軍の最高司令官は、名目上イギリス国王で現在はエリザベス二世がその立場になります。

 

イギリス軍の呼称も正式には、「Armed Forces of the Crown(国王の軍隊)」となっています。

 

また、一般的には「British Armed Forces(イギリス軍)」と言いますが、「His/Her Majesty’s Armed Forces」と国王/女王の軍隊という場合もあります。

 

しかし、あくまでもこれは名目上の最高司令官であり、実質上はイギリス首相がその任に当たっています。

 

2019年下半期ではボリス・ジョンソン首相がその役割を担って言えます。

 

また、国防大臣(内閣の構成員で同期間ではベン・ウォーレス氏が担当)や参謀長(軍人で、同期間ではニック・カーター将軍が担当)が最高指揮者として名を連ねています。

 

また、イギリス軍の兵士は志願制で徴兵制ではありません。

 

また志願する適応年齢は16歳以上となっています。

 

2018年、昨年での実務総人員数は14万人強となっており、これは軍に所属する内勤者も含めての総数になります。

 

また、イギリス軍は、常備軍、正規予備役、志願兵補充部隊、後援予備役を有し有事に備えている構成になっています。

 

ちなみに予備役に分類される人員は4万人強となっています。

 

(4)イギリス軍の軍事予算

次にイギリス軍の軍事予算を見ますと、2018年では561億米ドルで日本円に換算(1米ドル110円)すると6兆6千億円にもなります。

 

これは世界では第7位に相当する費用になります。

 

日本の防衛費用は2018年に出された2019年度予算で5兆2,574億円になっており、日本としては過去最高の金額が予算計上されています。

自衛隊の「階級、給料、装備、音楽隊、特殊部隊」とは?
今回は、「自衛隊の階級、給料、装備、音楽隊、特殊部隊」などの注目のテーマをご紹介したいと思います。一般の私たちにとって気に掛かる細かな内容を取り上げて概説したいと思います。特に2019年夏に行われる参議院議員選挙では、与党である自由...

ちなみに世界で最も軍事費を費やしている国がアメリカ合衆国で、2020年予算では約80兆円となっていますから、イギリスや日本の軍事費(防衛費)とは比べ物にならないと言えます。

 

もっともこの軍事費は、国力に応じた支出になるよう、対GDPでよく比較されます。

 

先ほど示した期間とは異なりますが、2017年における対GDPで見ますと、イギリスのGDPに対する比率は2.1%と、日本は0.9%、アメリカは3.1%、中国1.9%、となっています。

 

世界的に見て先進各国のGDP比は2%が大きな壁になっているようです。

(5)イギリス軍の軍事行動歴

現在のイギリス軍は、そもそも1707年に「グレートブリテン連合王国が成立して以来の歴史を持っていますので、現在2019年には、300年以上の歴史ある軍隊と言えるでしょう。

 

日本では江戸時代で第五代将軍徳川綱吉が治世を担っていた時代でした。

 

この長い歴史の中でイギリス軍として起こした主な軍事行動は、以下の通りになります。

1754年から1763年までの七年戦争

1799年から1815年までのナポレオン戦争

1853年から1856年までのクリミア戦争、

1914年から1918年までの第一次世界大戦、

1939年から1945年までの第二次世界大戦

以上の軍事衝突・戦争が主なものですが、このほかにも数々の地域紛争や調停軍として世界に派遣されています。

 

一国の軍隊としては比較的多くの戦争に従軍していると言えるでしょう。

 

(6)イギリス軍のグローバル展開

イギリスは、第二次世界大戦における連合国側の主要国として、また戦勝国として世界で核保有が認められている5か国(アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国)の一つであり、国連の主要機関である「安全保障理事会」の常任理事国でもあります。

 

更にヨーロッパの安全保障を担うNATO軍事同盟の創設国でもあり、全世界に影響力を持つ軍隊としてその名を馳せています。

 

また、表立ってイギリス軍との明記はないもののアメリカ軍事施設に参画しているところもあります。

 

全世界的に見た場合のイギリス軍の存在する場所は以下の通りです。

 

アセンション島(イギリス領:南大西洋)

バーレーン(かつてイギリス保護国)

バミューダ(イギリス領:北大西洋)

インド洋地域(イギリス領)

ブルネイ(イギリス連邦加盟国)

カナダ(イギリス連邦加盟国)

キプロス(イギリス連邦加盟国)

フォークランド諸島(イギリス領:南米アルゼンチン沖)

ドイツ(NATO軍として駐留)

ケニア(イギリス連邦加盟国)

モントセラト(イギリス領:大西洋)

ネパール(かつての占領地で後述のグルカ兵の故郷)

カタール(かつての保護国)

シンガポール(かつての保護国)

 

以上主な展開国や地域をご紹介しましたが、イギリスでは大航海時代(15世紀半ばから17世紀半ばまで)の間に占領し、自国の海外領とした地域で、それぞれの地域が独立国として建国後にもその軍事的影響力を維持し続けている所が多く存在します。

 

(7)イギリス軍の軍事力評価

以上のようにこれまで、イギリス軍に関する概要をご紹介しました。

それではこのイギリス軍全体の軍事力評価が世界の中でどのように評価されているのかをご紹介したいと思います。

 

世界の国々の軍事力評価では、専門家によってそのデータとしても使用される軍事評価専門組織である「グローバル・ファイヤー・パワー」の行う評価が一般的です。

 

前回特集したの「ドイツ軍」の評価でもご紹介しましたが、この評価は年次で出される指標で、米国に拠点を置ている軍事力評価機関になります。

ドイツ軍隊の「戦力強さ、階級、装備、特殊部隊、給料」とは?
今回は、「ドイツ軍隊」についての特集を特に戦力強さ、階級、装備、特殊部隊、給料をご紹介したいと思います。ドイツ軍隊と言って皆さんは、どのような印象をお持ちでしょうか?年配の方々にとって「ドイツ軍隊」といえば、第二次世界大戦当時の「ナ...

全世界136か国(調査対象の国数は発表する年次により若干変化しますが、全世界を網羅しています)について、その国の軍事力に関係する50以上の項目を総合的に評価・分析し、軍事力指数(Power Index)を算出しています。

 

その調査内容は、多岐にわたり、直接的な軍事力評価であるその国が保有する軍事兵器の種類や兵士の数だけでなく、間接的に各国の地理的状況、物流能力、資源力、経済力、核兵器の保有状況を指数化し総合判断していることで有名です。

 

更に、NATO(北大西洋条約機構)等の軍事同盟なども考慮されています。

 

ドイツ軍のご紹介する時にも書きましたが、その評価要素を下に抜粋します。

 

なお、この指標は数値が小さければ小さいほど優れた軍事力を示すということをご承知おきください。

 

  •  人口(総人口、軍人数、訓練経験者数、成人数など)
  •  航空戦力(戦闘機、攻撃機、輸送機、戦闘ヘリコプターなどの数)
  •  陸上戦力(戦車、装甲車、自走砲などの数)
  •  海上戦力(空母、駆逐艦、潜水艦、各種戦艦などの数)
  •  天然資源(石油の生産量、消費量、埋蔵量など)
  •  物流能力(労働力、主要空港、道路、鉄道など)
  •  経済力(軍事予算、債務、外国為替など)
  •  地理状況(国土の面積、海岸線、国土境界線、水路など)
  •  軍事同盟(NATOなどの軍事同盟に加盟しているか)
  •  核兵器(核を保有しているか)

 

上記の①~⑩の各項目に、それぞれのバランスを加えた評価分析がなされます。

 

要するにこの「グローバル・ファイヤー・パワー」で示される指標は、総合的軍事力とでもいうべき指数になり、かなり正確で各国の軍事専門家も参考にするほど指標になりえています。

 

では、イギリスの軍事力評価で示された軍事力指数(パワーインデックス:PI値)は、世界の中でどれほどの位置づけにあるかを2019年度版の世界軍事力指数ベスト10を利用してご紹介したいと思います。(国名は正式名称を採用しました)

 

第一位 アメリカ合衆国  PI値:0.0615

アメリカ軍の「階級」「基地」「装備」「特殊部隊」「給料」とは?
皆さんはアメリカの軍というとどのようなイメージを持っているでしょうか。今回はアメリカ軍の階級や基地や装備や特殊部隊や給料といった様々な点についてご紹介したいと思います。アメリカ軍は巨大な組織であることは知っていても、その中身までは知...

第二位 ロシア連邦    PI値:0.0639

第三位 中華人民共和国  PI値:0.0673

中国軍の「軍事力、階級、装備、特殊部隊、給料」とは?
日本の近隣国である中国の軍による影響は、アジア諸国のみならず世界的にも影響を及ぼしています。今回は中国軍の階級、装備、特殊部隊、給料ことに関して詳しく説明していきたいと思います。中国軍の軍事力中国における軍は、中国人民解放軍という名...

第四位 インド共和国   PI値:0.1065

第五位 フランス共和国  PI値:0.1584

第六位 日本       PI値:0.1707

第七位 大韓民国     PI値:0.1761

韓国兵役徴兵制度の「期間」「免除」「年齢」「給料」とは?
今回は様々なことで注目される韓国の中でも韓国兵役徴兵制度の期間や免除や年齢や給料など気になることを中心に紹介していきたいと思います。ここでは、大韓民国(以下「韓国」と言います)における兵役、つまり徴兵制度について特集してみたいと思います...

第八位 イギリス※    PI値:0.1797

第九位 トルコ共和国   PI値:0.2089

第十位 ドイツ連邦共和国 PI値:0.2097

 

上記2019年最新ランキングではイギリスは第八位になっています。

 

なお、イギリスの国名の正式名称は、「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」となっています。

 

また、我が国日本が第六位にランキングされています。

 

しかし、ここでご紹介したランキングは最新の2019年版ですが、昨年度の2018年度で見ますと、日本がPI値0.2107で第八位、イギリスがPI値0.1917で第六位になっています。

 

2019年度評価では、ちょうど六位と八位が入れ替わった状態になっています。

 

ここで注目したいのがこのPI値だけで言いますと、昨年度2018年の順位で上位5位は全く変わっていないということと、日英の順位が入れ替わったことでしょう。

 

第一に、上位5か国は軍事力が急激に増強される場合を除き入れ替わることはないものと考えられています。

 

第二に、イギリスが順位を落としたのは、先行き不透明なブレグジット(イギリスのEU離脱)におけるNATO軍との関係性が大きく影響しているという見方もあります。

 

更には、イギリスの政府による軍縮基調にも原因があるようです。

 

このPI値だけでは、比較しにくいということからアメリカ合衆国の軍事力評価PI値を100とした場合に、どれほどの比になるかを参考のため以下にご紹介します。

 

あくまでも、参考値としてお考え下さい。

 

この数値が絶対値ではありません。

 

第一位 アメリカ合衆国  比較値:100.0

第二位 ロシア連邦    比較値: 99.7

第三位 中華人民共和国  比較値: 99.4

第四位 インド共和国   比較値: 95.2

第五位 フランス共和国  比較値: 89.7

第六位 日本       比較値: 88.4

第七位 大韓民国     比較値: 87.8

第八位 イギリス※    比較値: 87.4

第九位 トルコ共和国   比較値: 84.3

第十位 ドイツ連邦共和国 比較値: 84.2

 

次項からはイギリスの軍を構成する各軍に関して詳細にご紹介したと思います。

 

スポンサーリンク

(8)イギリス陸軍について

概要

イギリスの軍を構成する一つである陸軍の主力装備品としては、主力戦車でもある「FV4034 チャレンジャー2」が上げられます。

 

この主力戦車は、コソボ紛争(1998年~1999年)やボスニア・ヘルツェゴビナ紛争(1992年~1995年)、イラク戦争(2000年代初頭)などに参戦したことで有名です。(なおイラク戦争について明確な期間がないのは湾岸戦争などと同一視する専門家も多いためこの書き方をしました。)

 

この「FV4034 チャレンジャー2は、2035年までイギリス陸軍内にて運用する予定であると発表されています。

 

同型の戦車は、オマーンでも採用されており中東湾岸諸国に向けた輸出仕様の戦車の場合に「チャレンジャー2E」と呼ばれる改良型も存在します。

 

イギリス陸軍は、主にNATOにおける共同作戦や国連平和維持軍などの国際的任務に就くことが多く、日本の自衛隊のような任務(災害派遣など)を行うこともあります。

 

更に、イギリス陸軍は日本と同様島国のため内地戦での活動はあまり想定していないということで、主に海外での活動に焦点が当てられています。

 

先にもご紹介したように、イギリスとしては海外領土を含めて数多くの派兵地があるため、分散して派遣されているのが現状です。

 

想定しにくい国内防衛に従軍する組織としては、「国防義勇軍(TA:Territorial Army)という予備役部隊が存在し、第二線級の部隊を主体としています。

イギリス軍呼称について

イギリス陸軍に関する呼称は、他国の陸軍との比較において、またその歴史的変遷においてトリビア的に語られることです。

 

つまり、イギリス陸軍は他の海軍や空軍と呼び名を異にしています。

 

つまり、軍を示す名称に「王立:Royal」という名称が使われず、あくまでも「英国の」を示す「British」が使用されます。

 

これは、イギリス陸軍は、あくまでも議会の決定に従って召集された軍であり、臨時に召集・編成された軍組織だという歴史に根差した名称になります。

 

さらに、イギリスの陸軍を語る上で難解なのが、国王以外のカーネル・イン・チーフ(Colonel-in-Chief)が存在することです。

 

これは、時代がかったもので、あくまでも名誉職になります。

 

あくまでも歴史と伝統を重んじるイギリスの一つの習慣ともいうべきものなのでしょう。

 

カーネル・イン・チーフ(Colonel-in-Chief)については、次項でご紹介します。

 

カーネル・イン・チーフ(Colonel-in-Chief)とは

そもそも、イギリスの陸軍は18世紀初頭まで内戦が続いた時代の名残で、いわば各地方領主の私有軍隊の寄せ集めであるということにその根源を見ることができます。

 

つまり、イギリス陸軍の連隊は寄せ集められて結成されたという歴史上の経緯から、ここで言う「カーネル・イン・チーフ(Colonel-in-Chief)」が各連隊にあり、現代になっても式典や行事などではそれぞれに就いた人が参加します。

 

この役職は、あくまでも名誉職であり元貴族や有力者が当たっています。

 

陸軍内でも特殊な存在である「特殊偵察連隊(SRR:Special Reconnaissance Regiment)のような特殊部隊を除きすべての連隊に存在します。

 

 

イギリスのこうした制度の維持は、やはり伝統と格式を重んじる王国の名残かもしれません。

 

ちなみにこの制度は、歴史的には国として未分化だった江戸時代の頃の日本の体制に似ています。

 

「一朝ことあれば、将軍家に助力するため参戦する諸大名と位置づけと似ています。

 

日本は、廃藩置県制度や中央集権化が進んだおかげでこのような形骸化された制度はなくなっています。

 

イギリス陸軍の特別な組織について

イギリス陸軍には特別な部隊が存在します。

 

近衛部隊」です。

 

世界的にも有名になっている儀仗任務で知られています。

 

皆さんも一度は見たことのある背の黒く高い帽子をかぶった赤黒の制服で有名な儀仗兵が所属する部隊です。

 

外見上珍しいということで有名になっていますが、実質的な目的は首都ロンドンの防衛組織であるということはあまり知られていません。

 

長い歴史のあるイギリスでの軍制として現在まで続いているもので、この儀仗兵の行う交代時の動作がユニークで観光スポットにもなっています。

イギリス陸軍の実体

それでは、イギリス陸軍の規模をご紹介しましょう。

 

2018年時点では常備軍が12万人、予備役8千人であり、国防義勇軍が33千人というデータあります。

 

ちなみに日本の自衛隊員が概ね24万人で国内総人口比では低水準になっています。

 

またイギリス陸軍の構成は、6個師団に分かれており、その隷下に各旅団が配されています。

 

なお、陸軍の所属ではありますが、一部航空隊も保持している点が他国とやや違う配備ということになります。

 

最近は、イギリス国内の軍縮基調にあり陸軍規模は徐々に縮小傾向にあると言えるでしょう。

 

スポンサーリンク

(9)イギリス海軍について

概要

イギリスは、日本と同じく島国であり、当然ですが国境は全て海に隔てられています。

 

ただし、一部北アイルランドはアイルランドと地続きの国境線を有しています。

 

イギリス海軍の名称は、王立海軍(Royal Navy)と呼ばれます。

 

イギリス海軍組織

イギリス海軍は、以下の戦隊により構成されています。

 

水上艦隊 (Surface Fleet)

潜水艦隊 (Submarine Service)

艦隊航空隊 (Fleet Air Arm)

海兵隊 (Royal Marines)および王立海兵予備隊 (Royal Marines Reserve)

補助艦隊 (Royal Fleet Auxiliary)

海上予備軍 (Royal Maritime Auxiliary Service)

などの予備艦隊で構成されている。

 

イギリス海軍特徴

イギリス軍全体を構成する3軍(陸海空)の中では、最も歴史が古い軍組織です。

 

そのため、国内での一般的慣習で形式的であるとはいえ「空軍」や「陸軍」よりも上位の存在として扱われることが一般的です。

 

しかし、ソビエト連邦崩壊後の東西冷戦終結を受けて、その全体的地域が下降気味であると言われることもあります。

 

イギリスは第二次世界大戦後に核保有を認められた国であることは既述しましたが、その核兵器はこの海軍で装備されており、潜水艦隊の潜水艦であるヴァンガード級原子力潜水艦に装備されイギリスの核抑止力の象徴となっています。

 

イギリス海軍装備

イギリス海軍の装備としては、2018年末の主力装備として、以下の艦艇が公表されています。

 

原子力弾道ミサイル潜水艦ヴァンガード級 4艦

原子力攻撃型潜水艦アスチュート級    3艦

潜水艦トラファルガー級         3艦

航空母艦クイーン・エリザベス級     2隻

ミサイル駆逐艦45型           6隻

フリゲート23型            13隻

他多数

 

このほか、航空母艦、ヘリコプター母艦、ドック型揚陸艦、対機雷艦艇、哨戒艦、補助艦艇などが名を連ねています。

 

このように多彩でバランスのとれた艦隊編成を持っているイギリス海軍ですが、予算不足や国民の理解などを得られずに、VTOL機を含めた固定翼艦載機の退役が余儀なくされ、本格的な洋上航空戦力を欠いた状態が21世紀初頭に見られています。

 

イギリス海軍軍縮

イギリス海軍も国内軍縮の基調に変わりなく、その機動性や総合戦闘能力が縮小されることになっています。

 

つまり、イギリスにおいては国際的な覇権を争うような有事が少なく、また常備軍がそれに見合うだけの効果がないという考えが、国民、政府にあることでここ数年はこの国内軍縮傾向が継続されています。

スポンサーリンク

(10)イギリス空軍について

概要

世界における航空史の幕開けであったライト兄弟の母国であり、航空史はイギリスから始まったといってよいでしょう。

 

そのため、イギリス空軍は、飛行機を軍事利用した最初の空軍ということになります。

 

一般略称として「RAF」や「R.A.F.」という表記を用いますが、

 

Royal Air Force」を短縮した名称です。

 

イギリス空軍組織

イギリス空軍は、航空団を筆頭に下部組織として以下のカテゴリに分けられています。

 

航空団(Group)

飛行軍(Wing)

飛行隊(Squadron)

飛行班(Flight)

 

これらの空軍が世界各地のイギリス空軍基地に配備されています。

 

中には同盟国やイギリス連邦所属の国における空軍と共同利用している基地や飛行場が全世界に展開されています。

 

イギリス空軍特徴

歴史的に全世界に展開しているイギリスの最先端部隊として全世界に空軍を展開していることが大きな特徴と言えるでしょう。

 

イギリス空軍装備

イギリス空軍における主力装備としては以下のようなものが配備されています。

 

ユーロファイター タイフーン多用途戦闘機      88機

パナヴィア トーネードGR4戦闘攻撃機        87機

ボーイング E-3D早期警戒管制機            6機

レイセオン センチネルRMK1空地偵察・指揮統制機   5機

ブリテン・ノーマン アイランダーBN-2偵察機      3機

 

いずれも世界では最新鋭機として採用されている戦闘機等になります。

 

上には固定翼の主に戦闘機を記載しましたが回転翼であるヘリコプターとしてボーイング社製のCH-47大型ヘリコプターなども45機と非常に多くを配備しています。

 

イギリス空軍軍縮

陸海空の3軍のうち最も軍縮の影響を受けていない軍だと言えます。

 

海外における機動戦闘能力を評価されているせいでもあります。

 

しかし、総合的な軍縮傾向はジワジワと空軍にも押し寄せており、10機発注するところを8機にするというような予算削減策をとっています。

 

(11)イギリス軍に特殊な「グルカ兵」とは

一般的に、各国の軍隊では傭兵を雇い入れゲリラ戦や特殊戦のような局地的攻撃の場合に、他国の兵士(傭兵)を活用したりします。

 

しかし、イギリスの場合、過去戦争をした国の勇敢な民族を厚遇し軍内に配置しているという特殊な制度があります。

 

その中でも有名なのが、ここでご紹介する「グルカ兵」です。

 

そもそもイギリスは、インド北部のネパールとの間で1814年から1816年の2年間にわたり、当時のイギリスの権益を代表する東インド会社と当時のネパール王国との間で戦争が起こりました。

 

この時の戦争を「グルカ戦争」と呼ばれます。

 

この時、その戦いぶりや人的戦闘能力に悩まされたイギリス軍は、戦後になり逆にグルカ人を積極的にイギリス軍内、中でも陸軍に組み入れることを行い、現代の今でも継続しています。

 

これが世界的に有名になり「イギリス軍のグルカ兵」として評せられることになりました。

 

なお、この「グルカ」という呼び名は、当時イギリスがネパールのことを「グルカ」と呼んでいいためについた名称です。

 

(12)イギリス軍の階級について

イギリス軍内における階級は他国と変わらない階級がつけられていますが、ドイツの場合と同じくNATO軍における階級も併記して示される場合が多いようです。

 

また、特にイギリスの場合には他国では見られない「元帥」という「大将」の上位職が置かれていることに特徴があります。

 

この元帥は海軍では「海軍元帥(Admiral of the Fleet)陸軍空軍では各々元帥(Marshal)と呼ばれることがあります。

 

戦時において命名される場合の多い他国に比べ常設された階級ということで特徴ある制度になっています。

 

(13)イギリス軍の給与について

イギリス軍における給与は、徴兵制ではなく志願制ということもあり、一般公的機関や民間企業における給与事情とほぼ変わらないと言われています。

 

2018年におけるイギリスの平均月収は円単位では約36万円で同時期の日本の平均給与である31万円を大幅に上回っています。

 

そのためイギリス軍における給与自体もそれに準じてある程は高く設定されているものと思われます。

 

しかし、国際的に給与を見る場合には、その国の生活レベルや支出総額等合わせてみる必要があります。

 

イギリスにおいてはスイスほどではないにせよ、EU内では諸物価が高いということになっていますので、いくら月収が多くてもそれに比例して生活費が高ければあまり差がなくなるということになりそうです。

 

イギリス軍内における給与も国会の国防委員会の承認を経て決定されることになりますので、多くは民間によりわずかに高い程度になると言われています。

 

イギリス軍のまとめ

以上、イギリス軍について色々な側面から見てきました。

 

興味ある項目だけでも読まれてみてはいかがでしょうか。

 

EUを代表する国としてドイツと並び称せられるイギリスですが、直近の第二次世界大戦で構築された国際スキームの中、歴史や伝統を維持した国で、その軍にも色濃く反映している「形骸化された制度も残っています。

 

長い世界史で見た時には、世界最大の軍事大国であるアメリカですら新興国の部類であり、伝統と言えるほどのものもなく、近代化され合理的な軍の運営ができているように思えます。

イギリス軍における諸事についてご紹介しました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました