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日欧EPA発効とは?対象品目は?

日欧EPA

海外の国との貿易を行ううえでポイントとなるのが、関税です。

この関税撤廃をもりこんだ経済連携協定が日本とEUの間でなされています。

協定を結んだことで従来から関税の取り決めがどのように変わったのか、ご紹介したいと思います。

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日欧EPAとは

日欧EPAは、正式には日EU経済連携協定と言います。

2017年7月に日欧の首脳会談が開かれ、そこで合意された経済連携協定となります。

日欧EPAによって、品目ベースで日本、EU双方が9割以上の関税が撤廃され、電子商取引の取り決めの整理もなされました。

日欧EPAは、2017年時点で世界の国内総生産のうち27.8%を、世界貿易においては36.9%を占めており、発効に伴って巨大な経済圏が誕生することとなりました。

日欧EPAの発効された目的としては、1つが先に述べた関税の撤廃、サービス貿易の自由化、投資環境整備、知的財産保護、ビジネス環境向上についての協議の場を設けることなどが挙げられます。

日欧EPAのおおもとにあるのがWTO(世界貿易機関)です。

WTOは、2017年12月時点で164の国と地域が加盟しており、本部がスイスのジュネーブにある機関となっています。

WTOは世界の貿易ルールを定めており、全会一致を原則としています。

しかし先進国と途上国の間で対立が起こり、交渉が停滞する事態が起こりました。

そこで持ち上がったのが、二国間交渉です。

関税の撤廃を取り決めたFTA、そして関税に加えその他電子商取引等の整備も含めたEPAがあります。

日本が初めて締結したEPAは2002年にシンガポールとの間でなされたものとなります。

そして2017年に、日本とEU間で定められたのが日欧EPAであり、法的な位置づけとしてはWTOにおける最恵国待遇(通商条約等において、大将となる国が最も有利な待遇となるよう約束づけることを指し、WTOにおいては加盟している全ての国に等しく関税削減をして適用することが挙げられる)の例外として存在し、実質上全ての貿易を自由化するという制約下で認められるものとなっています。

日欧EPAの発効によって貿易はより盛んになると見込まれています。

EUは、日欧EPAによって、年に削減可能な関税が10億ユーロほどになり、日本への輸出を3割以上増やすことができると試算しています。

日本側の消費者からしても、商品の値段が低下することや品数の増加など、メリットが存在しています。

そして、この経済協定が影響をもたらすのは、加盟する日本とEUだけではありません。

例えばEUの牛肉が安価になることで、日本においてアメリカの牛肉が買われなくなるかもしれません。

また、保護主義に傾いているアメリカのトランプ政権を牽制する狙いがあることも、EUのトゥスク大統領の発言よりわかっています。

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日欧EPAの対象品目:輸入品

日欧EPAにおいては、様々な製品がその対象となっています。

どのような製品が対象となっており、それぞれどのような取り決めがなされているのか、詳しく説明していきたいと思います。

日欧EPA日本の輸入品

対象品目は、財務省所管品目、農林水産省所管品目、経済産業省所管品目の3つに分類されているので、その部門ごとに紹介していきます。

日欧EPA財務省所管の品目

日欧EPA 酒類

括弧内は従来の関税の値となっています。

関税が即時撤廃となったものは、スパークリングワイン(1リットルあたり182円)、ボトルワイン(15%または1リットルあたり125円の税のうち低いほうとする、ただしその税率が1リットルあたり67円を下回る場合には一律で1リットル67円とする)、バルクワイン(1リットルあたり45円)、アルコール分が1%以上のぶどう搾汁(1リットルあたり45円)などが挙げられます。

たばこについては、ほぼ段階的撤廃となっています。

葉巻たばこ、シェルートおよびシガリロは16%から段階的に撤廃し、11年目に0%に、たばこ、紙巻たばこは元から0%で、その他の葉巻たばこ、シェルート、シガリロおよび紙巻たばこに関しては29.8%の関税が即時撤廃されます。

水タイプたばこ、またはパイプたばこは29.8%を段階的に減らし、11年目に0%に、手巻きたばこまたは加熱式たばこは3.4%から6年をかけて0%に、かみたばこ・かぎたばこは3.4%から11年かけて0%にすることが定められました。

塩については、精製塩が1キログラムあたり0.5円となっているものを11年かけて0%にすることとなりました。

日欧EPA 農林水産省所管の品目

この品目を説明するうえで必要となるのが、関税割当制度についての紹介です。

関税割当制度とは、ある品目について輸入を行う際に、定められた一定数量以内であれば無税、もしくは低い税率(枠内税率と呼ぶ)となりますが、決められた数量の枠を超過するものに関しては高い税率(枠外税率)を付加して、国内生産者の保護を目的とする仕組みとなっています。

また、マークアップと呼ばれるものも存在しています。

マークアップとは、輸入差益とも呼ばれるもので、輸入を行う国家貿易企業が徴収します。

買い入れる価格と販売する価格との差分のことを指していて、実質的には関税にあたるものとなっています。

さて、農林水産省この品目は大きく、農産物、林産物、水産物の3つに分けることができます。

まずは農産物から説明します。

農産物はさらに米、麦、麦芽、砂糖、でん粉、乳製品、牛肉、豚肉、パスタ・チョコレート菓子等、園芸関連などさらに詳細に分類されています。

このうち、米に関しては関税削減や撤廃といった枠からの除外を確保しています。

日欧EPAの輸入品 麦

現行ではいった小麦・小麦粉等の税率が1キログラムあたり85円~134円となっていますが、これに関しては関税割当が適用されます。

定められた数量である枠数量は3.8千トンから6年かけて4.4千トンへと増加させ、枠内税率は無税(ただし、マークアップは存在する)、枠外税率は維持することとなりました。

小麦粉調製品については、16%~28%の税率となっています。

こちらも関税割当が適用されており、枠数量は12.4千トンから6年かけて17.2千トンに移行し、枠内税率は無税、枠外税率は維持することとなりました。

マカロニ・スパゲッティに関しては、従来は1キログラムあたり30円となっていましたが、段階的に関税を減少し、11年目に撤廃することが定められました。

ビスケットは13~20.4%の関税となっていたものを、段階的に6年目~11年目に撤廃することとなりました。

日欧EPAの輸入品 麦芽

こちらについても関税割当制度が適用されています。

枠内税率は無税であり、枠外税率は21.3%となっています。

これは日欧EPAで維持される運びとなりました。

そしてEUから輸入している量を下回る水準の18.57万トンをEU枠として定め、この枠内に収まるぶんについては無税となるように取り決めを行いました。

日欧EPAの輸入品 砂糖関連

こちらも関税割当が適用されている品目が存在します。

関税割当の対象となっているのは、含糖率50%以上の粉乳調製品・ソルビトール調製品・加糖餡等、含糖率50%未満の粉乳調製品です。

前者については、枠内数量が0.1千トンから11年かけて0.13千トンへ増加、枠内税率は粉乳調製品とソルビトール調製品については29.8%を11年かけて17.9%まで減少、加糖餡については即時無税とすることが定められました。

含糖率50%未満の粉乳調製品については、枠内数量を3.5千トンから11年かけて7.0千トンに増加させ、枠内の税率は28%から即時14%へ減少させることとなりました。

チョコレート菓子は10%、ココア調製品は28~29.8%であり、これらは段階的に11年目に撤廃することとなっています。

日欧EPAの輸入品 でん粉

こちらも関税割当制度が適用されています。

まず、すべてのでん粉に対して、枠数量を6400トンから7150トンに増やすこととなりました。

そして、糖化・化工でん粉を除くばれいしょでん粉については、25%の関税がかかっていましたが即時無税となることが定められました。

ばれいしょでんこの糖化・化工でん粉用以外の分類の中にある片栗粉用等については、国産ばれいしょ粉を購入することを条件として無税になっています。

日欧EPAの輸入品 乳製品

この部門はさらに3つに細分化されています。

1つが脱脂粉乳・バター等、2つ目がホエイ、3つ目がチーズです。

脱脂粉乳・バターについては国家の貿易部分に関しては現行のまま変更なしで継続することが決まりましたが、EU枠が別に存在しています。

この枠は、ユーザーや商社による民間貿易が対象であり、枠数量は12857トンから6年かけて15000トンに増加する予定となています。

枠内税率は、脱脂粉乳については25%か35%+130円/kgのものを、11年目までに段階的に減少させて25%、35%へとすることが定められました。

バターについては、35%+290円/kgであったものを11年かけて35%まで削減する予定です。

続いてホエイです。

ホエイは脱脂粉乳と競合する可能性が高い品目であり、関税撤廃でなく関税の削減に留まりました。

11年目以降についても、TPPの初年度の関税水準の3割をキープすることとなりました。

ただし、たんぱく質濃度が45%以上のものについては、段階的に関税を削減し、6年目に撤廃することとなりました。

3つ目はチーズです。

チーズに関しては、関税割当の適用されるものと、関税撤廃されるもの、現行制度維持のものの3つが存在しています。

関税割当の適用されるものは、ソフト系のチーズとなります。

さらに細かい分類として、ナチュラルチーズと、ナチュラルチーズを加工したチーズの2つに大別されます。

ナチュラルチーズは、クリームチーズ、モッツァレラ、ブルーチーズ、熟成チーズのうちのソフトチーズに分けられ、これらは29.8%の関税が付加されていました。

ナチュラルチーズを加工したチーズには、シュレッドチーズ(22.4%)、おろし及び粉チーズ(40.0%)、プロセスチーズ(40.0%)があります。

ナチュラルチーズ、およびナチュラルチーズを加工したチーズに関しては、枠数量を20000トンから31000トンへと16年かけて増加させ、枠内税率については段階的に削減し16年目に無税とすることが決まりました。

続いて関税撤廃となるチーズは、ハード系のチーズとなります。

こちらも前述のソフトチーズと同様に、ナチュラルチーズと、ナチュラルチーズを加工したチーズの2種類に分けられます。

ナチュラルチーズにはクリームチーズ、熟成チーズのうちのハードチーズがあり、29.8%の関税がかけられていました。

ナチュラルチーズを加工したチーズにはおろし及び粉チーズがあり、こちらは26.3%です。これらの関税は、段階的に削減し16年目に無税とすることが決まりました。

日欧EPAの輸入品 牛肉

生きているもので、1頭の重量が300kg以下に分類される牛は、一頭につき38250円の関税がかかることとなっていました。

これについては1年ごとに段階を踏んで関税を減らしていき、16年目から無税とすることとなりました。

具体的に数値を抜粋すると、1年目は1頭につき35859.38円、10年目には14343.75円と定められました。

日欧EPAの輸入品 豚

1頭の重量が50kg以上の豚については、従量税というものが適用されています。

まずは従量税の説明からしていきたいと思います。

現行の豚肉に関しては、そのkg単価によって税の掛け方が異なっています。

まず0円/kg~64.35円/kgの範囲においてkg単位と課税額の間に正の比例関係があります。

これが従量課税であり、64.35円/kgまでは課税額が正比例の関係を取りますが、64.35円/kg~524円/kgの範囲においては、同一額(従量課税適用限度額)となります。

現行の制度では、従量課税適用限度額は546.53円/kg(課税後の数値)と規定されています。

単価は、分岐点価格と呼ばれる地点まで同じ額を取ります。

分移転価格を超えると、単価に対して一定の比率の税が課せられます。

分岐点価格は524円/kgであり、これより高い範囲の単価には4.3%の従価税が課せられることとなっています。

この従量税に関しても、1年ごとに税金が削減されていくこととなりました。

毎年税金を減らしていき、10年目の時点では以下のように変わる予定となっています。

まず、単価474円/kgまでに関しては、一律で50円/kgの従量税が課せられることとなります。

そして474円/kgから524円/kgまでのものは課税後の価格が524円/kgで統一、524円/kg以上では無税となります。

日欧EPAの輸入品 主な加工食品

チョコレート菓子は10%から段階的に削減し、11年目に無税に、砂糖菓子(キャンデー)は25%から11年目に無税となります。

ビスケットにはスイートビスケット(20.4%)、加糖ビスケット(15%)、無糖ビスケット(13%)があり、スイートビスケットは11年目に無税、加糖および無糖のビスケットは6年目に無税となりました。

マカロニ・スパゲッティは1キログラムあたり30円でしたが、11年目に無税となります。

植物油脂は大豆油(10.9円/kgか13.2円/kg)、菜種油(10.9円/kgか13.2円/kg)、こめ油(8.5円/kgか10.4円/kg)に分けられます。

大豆油と菜種油は6年目に、こめ油は11年目に無税となります。

日欧EPAの輸入品 主な園芸関連の品目

まずはトマト加工品ですが、以下に示す3つに分類されています。

まずトマトピューレーペーストですが、枠内のものについては無税、枠外が16%だったものを6年かけて無税にします。

次に、トマトケチャップ、トマトソース、トマトジュースなどは17~29.8%となっていたのを6年目~11年目に無税にすることとなりました。

最後に、調製したトマトは9~13.4%だったものを、即時撤廃か6年目に無税とすることで決まりました。

オレンジの生果は季節によって税率が異なっており、6月から11月は16%、12月から5月は32%となっていました。

これについては、4月から11月に関しては6年目に無税、12月から3月については初年度を25%、3年維持した後に削減を行い8年目に無税となります。

オレンジの果汁については21.3%~29.8%もしくは1キログラム23円のうち高いほうとなっていましたが、6年目から11年目に無税となります。

りんごの生果は17%だったものを、初年度12.8%に削減後、11年目に無税とすることとなりました。

りんご果汁については19.1%~34%または1キログラムあたり23円のうち高いほうとなっていたものが、6年目から11年目に無税となります。

ぶどうもオレンジの生果と同じく季節によって税率が異なっており、3月から10月は17%、11月から2月は7.8%となっていましたが、関税が即時撤廃されることとなりました。

日欧EPAの輸入品 林産物

主な林産物には10品目あり、段階的に関税削減を行い、8年目に撤廃することとなりました。

品目の詳細は、SPF製材(4.8%)、構造用集成材(3.9%)、パーティクルボード・OSB(5.0~6.0%)、加工木材(3.6~5.0%)、杭および梁(3.9%)、その他建築用木工品(CLT:大規模な建築物の床や壁等 を含む)(3.9%)、たる・おけ(2.2%)、造作用集成材(6.0%)、針葉樹合板(6.0%)、広葉樹合板(6.0%)となっています。

日欧EPAの輸入品 水産物

あじは10%から段階を踏んで16年目に0%となります。

さばは生鮮のものが10%、冷凍が7%ですが段階的に16年目に0%です。

マイワシは10%である関税を、生鮮のものは11年目に、冷凍のものは9年目に0%とすることに決まりました。

ほたてがいは10%を11年目に0%に、まだらは生鮮かフィレ(冷凍)が10%、冷凍が6%、すり身が4.2%であるものを生鮮は11年目、フィレ(冷凍)は9年目、冷凍のものとすり身は即時撤廃、するめいか・あかいかまたはやりいかの生鮮のものについては5%を段階的に11年目で0%に、あかいかまたはやりいかの冷凍のものは3.5%を9年目に段階的に0%に、みなみまぐろ・めばちまぐろの生鮮のものは3.5%を11年目に0%に、びんながまぐろの冷凍は3.5%を9年目に0%に、大西洋くろまぐろの冷凍は3.5%を6年目に0%に、くろまぐろフィレの冷凍は3.5%を6年目に0%に、かつおの冷凍は3.5%を4年目に0%に、きはだまぐろ・めばちまぐろの冷凍、大西洋くろまぐろの冷凍、まぐろフィレの冷凍(くろまぐろとみなみまぐろを除いたもの)、くろまぐろの魚肉の冷凍は3.5%で即時撤廃、かつお・まぐろ調製品については9.6%を即時撤廃することが決まりました。

ますの生鮮のもの・ぎんざけについては3.5%を11年目に0%に、べにざけの生鮮と太平洋さけは3.5%を9年目に0%に、大西洋さけ・ますの冷凍・べにざけの冷凍は3.5%を即時撤廃、さけ・ますの調製品は9.6%を即時撤廃と決定しました。

うなぎについては、3.5%を即時撤廃、うなぎ調製品については9.6%を即時撤廃することとなっています。

日欧EPA 経済産業省所管の品目

工業製品について、貿易額基準・品目数基準の双方において関税の撤廃率が100%となりました。

貿易額基準においては81.7%が、品目数基準においては96.3%が即時撤廃となっています。

工業製品については、関税撤廃率は貿易額・品目数基準の双方で100%となりました。

そのうち、関税が即時撤廃されるものは貿易額基準で81.7%、品目数基準で96.3%となっています。

化学分野では2017年4月時点での関税が、合成樹脂の一部が5~6.5%、プラスチック製フィルムが5.7~6.5%、X線用写真フィルムが6.5%となっており、これらが即時撤廃となることが決まりました。

医薬品原料に関しては、4~6.5%となっており、こちらは即時撤廃のものと4年目に撤廃されるものがあります。

印刷用・筆記具用のカラーインクは6.5%で、こちらは4年目もしくは8年目撤廃となっています。

繊維および繊維製品の部門では、以下の品目が全て即時撤廃となりました。

括弧で示すのが従来の関税となっています。

該当品目は、毛糸・毛織物(2~8%)、綿糸・綿織物(4~8%)、化学合成繊維の糸・織物(3.8~8%)、不織布・特殊糸(3.2~12%)、コーテッド繊維類(4~8%)、ジャケット・ネクタイ等の衣料品(6.3~12%)、タオル等のリネン類(6.9~12%)となっています。

鉄鋼分野においては、鉄鋼(2~7%)、ステンレス鋼製管用継手(3.7%)、鉄鋼製のチェーン・バネ(2.7%)、鉄鋼製のネジ(3.7%)、南部鉄器等の一部鉄器(3.2%)が全て即時撤廃となりました。

非鉄金属の部門については、即時撤廃のものと、即時撤廃と6年目撤廃の混じった品目があります。

即時撤廃のものは、のこぎりやブレード(1.7~2.7%)、卑金属製手工具(2.7%)、卑金属製の錠(2.7%)、自動車用の卑金属製の取り付け具(2.7%)です。

即時撤廃と6年目撤廃の混合したものには、アルミニウム箔(7.5~10%)、チタンの粉・くず等(5~7%)、ナイフ(2.7~8.5%)があります。

家電・産業用機械においては、産業用ロボット(1.7%)、射出式・圧縮式のゴム・プラスチック成型用の型(1.7%)、油圧伝導装置用、空気圧伝導装置用の弁(2.2%)、リチウムイオン電池(2.7%)が即時撤廃となっています。

船舶や自動車用を除いたディーゼルエンジン(4.2%)、ガスタービン(4.1%)、エアコン(2.2~2.7%)に関しては即時撤廃のものと4年目撤廃の混合、ベアリング(7.7~8.0%)については即時撤廃、6年目撤廃、8年目撤廃が混合しています。

カラーテレビ(14%)に関しては6年目に関税を撤廃することが決まりました。

自動車の部門においては、バス(10~16%)、トラクター(3~16%)が即時撤廃と13年目撤廃の混合、乗用車(10%)、トラック(3.5~22%)、原動機付きシャシ(4.5~19%)が8年目撤廃と定められました。

二輪車については、500cc以下のものについては8%の関税を6年目に撤廃、500㏄を超えるものについては6%の関税を4年目に撤廃することとなっています。

日欧EPAの輸入品 自動車の部品関連

即時撤廃が決まったものは、乗用車用ゴム製空気タイヤ(4.5%)、ガスケットやワッシャー(2.5%)、ガソリンエンジン(2.7~4.2%)、エンジン関連部品(2.7%)、真空ポンプ部品(2.2%)、自動車用のエアコン(2.7%)、スターター(3.2%)、ワイパー(2.7%)、ECU・センサー類(2.7~2.8%)、ランプ(2.7%)、ブレーキ(3.0~4.5%)、ギヤボックス(3.0~4.5%)、駆動軸(3.0~4.5%)、ステアリング(3.0~4.5%)です。

即時撤廃と段階的撤廃の混合しているものは、ディーゼルエンジン(2.7~4.2%:4年目撤廃)、バンパー(3.0~4.5%:4年目撤廃)、シートベルト(3.0~4.5%:6年目撤廃)、サスペンション(3.0~4.5%:6年目撤廃)、マフラー(3.0~4.5%:4年目撤廃)、エアバッグ(3.0~4.5%:4年目撤廃)、ラジエーター(3.0~4.5%:4年目撤廃)です。

段階的撤廃のみとなっているのは、クランクシャフト(4%)の6年目撤廃、クラッチ(3~4.5%)の4年目撤廃の2つとなっています。

日欧EPAの輸入品 精密機器や楽器等の部門

即時撤廃が決まったものと段階的撤廃が決まったものの2種類に分けられます。

即時撤廃が決まったものは、光ファイバー・光ファイバーケーブル(2.9%)、眼鏡やサングラス(2.2~2.9%)、写真用フラッシュライト(3.2%)、マイクロメーター・パス・ゲージ(2.7%)、楽器(1.7~4%)です。

段階的撤廃となったのは、カメラ用レンズ(6.7%:4年目撤廃)、回転計・生産量計(1.9%:6年目撤廃)、ストロボスコープ(2.6%:6年目撤廃)です。

最後にその他の品目として4種類挙げられます。

陶磁器が5~12%、照明が2.7~5.7%、筆記用具が1.7~3.7%、化粧筆が3.7%であり、これらすべての関税が即時撤廃となることが定められました。

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日欧EPAの対象品目:輸出品

続いて、日本の輸出品に関しての取り決めを説明します。

まずは財務省所管の品目ですが、酒類、たばこ、塩について、すべての品目の関税を即時撤廃することが決まりました。

日欧EPA 農林水産省の所管品目

重点品目として水産物、緑茶、牛肉などが挙げられ、これらを含んだほとんどの品目において関税が即時撤廃されることとなりました。

以下に、具体的な品目とその取り決めを示します。

まずは即時撤廃が決まった品目です。

現行では、醤油が7.7%、3kg以下の小口用である緑茶が3.2%、牛肉は12.8%に、100kgあたり141.4ユーロ~304.1ユーロの税を付加するもの、観賞用の植物全般を指す「花き」については植木・盆栽・鉢物が6.5%または8.3%、切り花が8.5%または10%、冷凍フィレ状態のぶりが15%、青果物ではゆずなどの柑橘類が12.8%、ながいもが100kgあたり9.5ユーロ、林産物は合板等が6%~10%となっており、これらの関税が即時撤廃となりました。

ホタテ貝(冷凍)が現行では8%ですが、8年目に撤廃されることとなりました。

日欧EPA輸出品 経済産業省所管のもの

輸出品についても輸入品と同様に、貿易額基準、品目数基準の双方で関税撤廃率が100%となりました。

そのうち関税が即時撤廃されるのは、貿易額基準では96.2%、品目数基準では96.0%となっています。

経済産業省所管の品目では、工業用アルコール、石油、化学、皮革・履物、繊維、非鉄金属等の部門において取り決めがなされました。

まずは工業用アルコールについて説明します。

具体的には、エチルアルコール、変性アルコールが挙げられます。

エチルアルコールについては10.0%の関税を11年目に撤廃することが決まりました。

変性アルコールは、アルコール分90%以上のものが27.2%、90%未満のものが1リットルあたり38.1円となっていましたが、こちらも11年目に撤廃されることとなりました。

日欧EPA輸出品 石油関連

この部門には石油、軽油、重油、灯油、揮発油、粗油、潤滑油、流動パラフィン、切削油、焼入油などがあります。

その全てにおいて関税が即時撤廃となりました。

撤廃前の関税の概要を以下に示します。

石油および歴青油が3.9%、軽油の一部が1キロリットルあたり750円、重油は分類により1キロリットルあたり249円か459円、灯油は分類により2.5%か1キロリットルあたり346円、750円、揮発油は分類により2.2%、3.9%、1キロリットルあたり934円、粗油は1キロリットルあたり249円か459円、潤滑油が3.9%か7.9%、流動パラフィンが3.9%、切削油または絶縁油および航空機用潤滑油が3.9%、焼入油または作動油、防錆油その他主に潤滑用でない油3.9%、その他の油が3.3%となっていました。

化学部門については、プラスチック原料または製品、ゴム原料または製品、有機/無機化学品などがあります。

この品目に関しても、全て関税が即時撤廃されることとなりました。

これらの品目については特に種類が膨大であるため、従来課せられていた関税に関して、そのうちのいくつかを紹介したいと思います。

プラスチックについては、プラスチックの単繊維が3.9~4.8%、スプールやコップ、ボビン等の支持物は3.3%などとなっていました。

日欧EPAまとめ

日本とEUとの間で結ばれた日欧EPAは、関税の撤廃の他に電子商取引に対するルールの策定なども盛り込んだものとなっています。

この経済協定によって、世界のGDPの3割程度を占めており、世界的に見て巨大な経済圏が生まれました。

経済産業省所管の品目については全て関税の撤廃が行われることとなり、ほとんどが即時撤廃という取り決めになっています。

この日欧EPA協定が発効したことによって、日本とEUの間での貿易が盛んになるのみでなく、自由貿易圏が拡大したことで世界的に影響があることも見込まれています。

日欧EPA
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