ダボス会議とは?なぜ場所はスイス?

スイス

ダボス会議とは?7つの疑問にお答えします。

よくマスコミやネット上で報道される「ダボス会議」という会議の名称を耳にすることが多いと思います。

「ダボス」と言う簡単なカタカナ発音や覚えやすいネーミング(音節的)に、どうしても記憶に残ってしまう名称で一度は聞いたことのある方も多いはずです。

しかし、そのダボス会議の内容を正確に、その詳細を知っている方は意外と少ないのではないでしょうか。

筆者の周囲でも「ダボス会議って知ってる?」の言葉が年に1度会議開催前後に聞かれることがあります。

このダボス会議に関しては、サミット(世界首脳会議)やG7、G20といった会議と異なり大々的に公表されていない事もあり、一般の人々に知られる機会が少ないように感じます。

G7、G20、G8サミットの役割の違いとは?参加国、日程
複数の国が集まるサミットにおいては、G7やG8、G20という呼称をよく耳にすることと思います。ではそれぞれどのような違いがあるのでしょうか。ということで今回はG7、G8、G20の違いや役割などについて詳しく説明していきたいと思います...

そうした状況もある事から、再度このダボス会議についてよく聞かれる7つの疑問にお答えしたいと思います。

(1)ダボス会議とはそもそも何なの?

最初の疑問である「ダボス会議」とは、そもそもどういった会議なのか?と言う疑問があります。

その疑問について概説したいと思います。

まず、この「ダボス会議」と言うのは通称になります。

正式名称は「世界経済フォーラム(World Economic Forum)」と言われる会議のことです。

毎年1月中旬から下旬に開催され、開催地であるスイスにあるダボスと言う街の名前にちなんでいるため、この名称が世界的に使用されるようになりました。

開催地はスイス・グラウビュンデン州のダボスになりますが、このダボス会議の本部はスイスのジュネーブに置かれています。

そもそもこのダボス会議がスタートしたのは、1971年(昭和46年)にスイスの経済学者「クラウス・シュワブ」により設立された会議体が始まりになります。

当時、彼が経営学を専門とするジュネーヴ大学教授であった頃に、西ヨーロッパ諸国の企業から444名の経営幹部を招いて初の「ヨーロッパ経営者シンポジウム」を開催したことからその歴史が始まっています。

この時には、ヨーロッパ委員会(European Commission)とヨーロッパ産業連合(European Union)の後援を受けて、ヨーロッパ企業への米国経営慣行の導入を目指した会議になっていました。

その後、「ヨーロッパ経営者フォーラム」を設立しましたが、さらに1987年(昭和62年)に「世界経済フォーラム」と名称を変えてより広範囲に、深く、アカデミックで実効性のある形の会議体として開催されるようになりました。

この時代から毎年1月に開催されていた慣行が今も続いています。

つまり、発足当時は停滞するヨーロッパ経済を浮揚させる目的であったものが、現代では全世界のあらゆる側面からのアプローチを考え、討論する場になっています。

(2)ダボス会議がなぜスイスで開催されるの?

次に、何故スイスのリゾート地と言っても片田舎には違いないダボスと言う地で開催されるのかについて考えてみましょう。

読者の皆さんにも考えやすいように近年の例を当てはめて考えると、わが国日本でも開催された伊勢志摩サミット、洞爺湖サミット等を思い出してください。

いずれも日本では、田舎の部類に属する地域になります。

そうした田舎での国際会議開催は、次の点で立地・誘致に優れていると言われています。

第一に、世界の要人を警護しやすいことが上げられます。

都市部の交通網が発達している地域では、多くのテロを初めとした危険性がつきまとい、その警備には莫大な労力と費用が掛かってしまいます。

近々行われたG20大阪でも、その様子が理解出るでしょう。

G20大阪サミット2019の日程、参加国、メリットデメリットとは?
G20大阪サミット2019の日程は2019年6月28日(金)、6月29日( 土)です参加国、メリットデメリットとは?サミットとはそもそも何?2019年6月に大阪で開催予定の「G20サミット」(ジー・ツゥエンティ・サミット)と言わ...

つまり、永世中立国スイスの片田舎と言う立地は、重要人物が多数集まるには適していると言うことになるでしょう。

第二に、各種機密漏えい防止に対して管理しやすいと言うことです。

警備もさることながら、政治・経済の要人が集まり世界的な問題が簡単に漏えいしてしまうような場所では困ると言うことになります。

関係者か否かの判断も田舎では容易に出来ることがあり、複雑で混雑する都会部のような建築物も無いことから適していると言われています。

なお、ダボスは周囲を山に囲まれた標高1560メートルにもなる所にあるリゾート地としています。

第三には、先程ご紹介した発足時の経緯から、スイスのダボスから始まった同会議である事から、世界の要人を集めた会議という意味合いから変更する理由が無かったと言うことも挙げられています。

つまり、G7やG20等の「政治」的な会議の場合、参加各国のイニシアティブ(主導権)が問題になったりすることから、持回り開催と言うスタイルの会議になっています。

しかし、世界経済フォーラムにはそうしたニュアンスがほぼ無いことからも、毎年同じダボスで開催されていることになっています。

第四には、参加する世界での要人たちが、「ダボスに来れば、各業界のトップに一度に会えるため個別出張の数回分以上に相当し効率的だ」「最新の世界の動きを知ることができる」「自社の将来の戦略が見通せる」ことに価値を見出していると言うことで、ダボスと言う一地方都市に注目されることになっているのだと思われます。

(3)ダボス会議に参加するにはどうすればいいの?

次に、このダボス会議に関する参加について、どのようにすれば参加できるのかについてご紹介します。

しかし、その前には、会議の「会員」について理解を持っておかなければなりません。

このダボス会議の運営資金は、ダボス会議に参加する各企業の会費から成り立っています。

つまり、世界を牽引するような超優良企業同士が参加しているため、その参加年会費で運営していると言って良いでしょう。

ちなみに、参加企業の多くは売上高が年間で50億ドルを優に超えている企業が多いですが、発展途上国でもその国を代表するような企業の幹部が参加しています。

さらに、参加に当っては年会費として5万スイスフラン(スイスフランを以下SFと記載します)になり、日本円では550万円程度になります。

さらに、企業トップであるCEOが参加するような場合には、別途25千SF(日本円で300万円弱)を収めるようになっています。

参加する企業側としては、同業も含めた異業種のTOPとの会議や懇談を経験できることでより世界的な規模での飛躍が期待出来るチャンスを掴めることになるメリットがあります。

企業としてのパートナーには「ストラテジック・パートナー」と呼ばれる世界でも主要なグローバル企業100社から成り立っているグループがあります。

彼らは、最大6つのシステムイニシアチブ(分科会のような会のこと)、地域、またはコミュニティーに参加することが可能となっています。

また、もう一つ「インダストリー・パートナー」と呼ばれる準主要企業のグループもいます。

「ストラテジー・パートナー」の場合、50万SFを運営本部に支払いフォーラムのイニシアティブで重要な役割を担うと言うことになります。

さらに、「インダストリー・パートナー」の場合は、25万SFを支払うこと言うことになっており、参加し種々の情報交換を行っています。

これらの企業傘下の方々は企業内でも取締役以上の方々が参加することになっていて、一般の方々は参加できない仕組みになっています。

しかし、一般の参加が全くい無いかと言えばそうではありません。

以下に年代別の参加資格を概説します。

①20歳代の方々のダボス会議の参加チャンス

グル―パル・シェーパーズ・コミュニティー(Global Shapers Community)に選出されるチャンスがあります。

2年の任期で世界各地のハブ(拠点)を任されているメンター(指導者)を中心に、コミュニティーを形成しています。

主に意見交換とネットワーキングを行います。

またその地域と一緒にイベントを開催することもあります。

2018年1月現在、世界158カ国378拠点、7200人余りが選出されています。

日本にも東京、横浜、大阪、京都、福岡の5拠点があります。

こうした中から選ばれることでダボス会議に参加できることになります。

②30歳代の方々のダボス会議の参加チャンス

ヤング・グローバル・リーダーズ(Young Global Leaders)に選出されるチャンスがあります。

これに選出されるには選出時に35歳以下でなければなりません。

世界的にも優秀な人材として次世代のリーダーになるような人が選出されます。

名門のハーバード大学、オックスフォード大学などと提携したプログラムや海外遠征もあり、ここに参加することにより世界各地の次世代リーダーたちと意見交換できる絶好のチャンスも用意されています。

著名な企業の経営者やフランスのマクロン大統領など政治家も多く輩出しています。

活動的には、ダボス会議という域から物理的にも超えている物だと言う気もします。

③40歳代以上の方々のダボス会議の参加チャンス

この年齢層をターゲットにとした枠組みは設定されていません。

しかしこのフォーラムの関連組織である「シュワブ財団」が選出する社会起業家のコミュニティーがあります。

このシュワブ財団はその名の通り、ダボス会議の創設者のクラウス・シュワブ教授の名を冠した財団で、ダボス会議の実質運営主体になっています。

以上のように、会議に参加すると言っても相当高いハードルがあるように思えます。

起業家の中でも優秀で先見の明があったとしても、こうした外交的な人物像も求められています。

また更に、こうした会議体への参加を積極的に受け止められる方々でなければなりません。

自薦・他薦での選出にはなっていますが、他薦の場合断られる方々も多いようです。

(4)ダボス会議の成果は何があるの?

多くの国際会議や国際ミーティングでは、総括として外部発信がなされます。

議長声明とか、共同記者会見という形で外部公表されます。

その内容が会議の成果として喧伝されますが、実質的で具体的な行動指針を示すものもあれば、概念的で理想論に終始するような発表も目につきます。

いわゆる「玉虫色の発表」ということが多いようです。

これは、利害関係が直接衝突するような国と国との円満協調という訳にはいかない結果、中途半端な結果発表になってしまいます。

ダボス会議の場合、各種イニシアティブと言う名称で会議の結果としての提言がなされることが最も大きな成果であると言うことが出来ます。

以下にその中でも主要なイニシアティブをご紹介しましょう。

なお、イニシアティブ(Initiative)とは、日本では「率先垂範」など、指導する意味で、「イニシアティブをとる」と言う意味で使用されますが、この場合には、「案を提出すること」と言うような意味合いで考えて下さい。

①グローバル・ヘルス・イニシアティブ(Global Health Initiative:GHI)

2002年度に開催されたダボス会議の年次総会で国連の元事務総長のアナン氏が立ち上げたイニシアティブになります。

GHIの使命は、エイズ、結核、マラリアと闘い、また医療制度の改善に取り組むため官民パートナーシップに企業の参加を求めることになりました。

②グローバル・エデュケーション・イニシアティブ(Global Education Initiative:GEI)

2003年度年次総会で発足したものでは、国際的なIT企業とヨルダン、エジプト、インドの政府が集結し、教室に新しいパソコンが用意され、eラーニングによる訓練を受けた教師が増員されるという成果を生み出しました。

このことでそれらの国々における子供たちの人生に大きな影響を与えています。

現在においては、さらに進化し拡張性があり、持続可能なGEIのモデルをルワンダなど他の国々でも教育計画として採用されるに至っています。

③環境に関するイニシアティブ

気候変動と水の問題を対象とするイニシアティブです。

イギリスによって、気候変動に関し2005年に開催されたG8サミットにて、実業界との対話を促進し温室効果ガス削減への提言をとりまとめるよう世界経済フォーラムに要請したことに始まります。

世界のCEOグループによって承認されたこの一連の提言は、2008年7月に北海道洞爺湖で開催されたG8サミットに先立ち、各国のリーダーたちに示されることになったので有名になりました。

④ウォーター・イニシアティブ

南アフリカおよびインドの水管理における官民パートナーシップを推進するイニシアティブになります。

国、民間、地方自治体などが各々参加しており、その実効性が高いものを考えられています。

⑤反汚職パートナー・イニシアティブ(PACI)

汚職の撲滅を目指す目的で発足したイニシアティブで2004年にダボスで開催された年次総会にて、エンジニアリング、建設、エネルギー、金属・鉱業業界のCEOらが立ち上げたものです。

PACIは、実際の経験やジレンマに陥る状況について意見交換する場となっています。

また、このPACIには約140社が参加するにまで至っています。

以上のようなイニシアティブにより、提言や政策実行のための具体的な計画をまとめる実績を上げています。

さらに、世界で今何が起こっているのかと言う側面であらゆる分野の統計を報告していることもその成果に上げられるでしょう。

以下にその実例をお示します。

パリ協定とは?アメリカトランプ大統領離脱理由と日本の対応について
世界環境を左右する「パリ協定」とは? ~アメリカトランプ大統領離脱理由と日本の対応について~今回は、全地球的な自然環境を左右すると言われている「パリ協定」についてご紹介したいと思います。地球温暖化が叫ばれて長くなりますが、全世界的な...

①国際競争力リポート(The Global Competitiveness Report)

インフラ・労働力市場・ビジネス・教育・政治・経済などの12の評価項目を設定し、それに基づき、世界137カ国と地域の国際競争力を測定すると言うレポートです。

これは、毎年9月に発表されることになっています。

日本について言えば2017年には、前年の8位から一つランクを下げて9位となりました。

これは、市場規模や教育、インフラでは優秀なポイントを取りましたが、マクロ経済環境が最大の弱点であると言われています。

また労働法規の制限、税率、イノベーション能力の不足などが今後の改善点として指摘されている報告書になっています。

自国の日本が世界的に見た場合どのようなポジションにあるのかを見てみるのも興味深い所です。

②ジェンダーギャップリポート(The Global Gender Gap Report)

男女の平等」をテーマにしたレポートになります。

具体的には、経済参画、政治参画、教育、健康などの4分野の14項目でポイント化し、総合したもので評価されています。

つまり男女平等の度合いを指数化したもので順位が測定され、毎年11月に発表されています。

2017年の日本においては、調査対象の144カ国及び地域の中で114位と前年より三つも順位を落としてしまいました。

これは、過去最低の順位となり不名誉な記録になりました。

この主要因には女性の政治参画が遅れているのが主な理由とされています。

そのためこの不名誉な記録を払拭するために2019年の参議院選挙には過去最多の女性候補が出ていることにも見られます。

③グローバルリスクリポート(The Global Risks Report)

現代社会において、世界が直面している主要な課題とリスクを考察しているレポートです。

企業の危機管理計画の策定には非常に参考になるとコングロマリットを形成する世界企業には評価されているレポートになります。

2019年1月のダボス会議の直前に出された2018年度版では、地球環境の危機、地政学的な緊張の高まり、サイバーリスクなどが主だったものとして検討が加えられていました。

このグローバルリスクリポートでは、リスクがチェーン化し連鎖リスクとして捉えることが出来るような報告になっています。

(5)ダボス会議と日本の関係は?

よくある質問で、「ダボス会議はスイスの片田舎で開催されているので、日本との関わり合いが少ないのではないのか?」と言うような質問が多くあります。

日本国内では、G20やG7のような扱いでテレビをはじめ各種報道では大々的に取り扱われないことに起因しているように思います。

そこで、3つの視点から日本との関係性をご紹介します。

① 表彰者

ダボス会議では、各方面における世界的に影響力のある方々に表彰(アワード)を行ってきています。

その中でも日本人も特別多くはありませんが、受賞しています。

そこで、日本人の受賞歴を、年度を追ってご紹介しましょう。

また、ご紹介に当っては日本の総数とその時の話題の人を当時の肩書に従ってご紹介します。

なお、この表彰者は、「ヤング・グローバル・リーダーズ」と言うタイトルでの表彰と言うことになっています。

2005年度 10名

この年は、楽天代表取締役社長の三木谷浩史氏を初め、当時横浜市長だった中田宏氏も受賞しています。

2006年度 0名

2007年度 15名

この年は、相撲界から当時の横綱の朝青龍関、タリーズコーヒージャパン代表取締役社長の 松田公太氏、社会活動家として有名な川田龍平氏等が受賞しています。

2008年度3名

この年は、芸能界から藤原紀香さんが受賞しました。

2009年度7名

この年は、大阪府知事であった橋下徹氏等が受賞しています。

2010年度4名

この年は、サッカー選手でもあった中田英寿氏がTake Action Foundation会長として受賞しています。

2011年度9名

この年は、登山家の野口健氏、衆議院議員の小泉進次郎氏等が受賞しています。

2012年10名

この年は、クックパッドの創設者でクックパッド 代表執行役社長兼取締役の佐野陽光氏が受賞しています。

その後、日本人の受賞者は、2013年6名、2014年7名、2015年2名、2016年3名等となっており、次世代を担うリーダーシップを発揮できるような方々が受賞されています。

② ジャパンナイト

ダボス会議と言えばその名の示す世界経済フォーラムで、各種のフォーラム、公開討論会、セミナー等を催している会議ですが、会場外でも各国、各団体が盛んに色々なイベントを行って、自国や自組織のPR活動に勤しんでいます。

日本では、例年「ジャパンナイト」というイベントを行っています。

このジャパンナイトの構成は、ダボス会議参加の民間企業など25社余りが「ジャパンナイト実行委員会」と銘打って実施しています。

このイベントには、2019年1月の大会では、日本の公的機関として農林水産省、全国農業協同組合連合会、JETRO、福島県、広島県などの協力のもとに開催されています。

世界遺産に認定された和食と世界評判の高い日本酒、日本のワインやビールなどのPRを含めて紹介しているイベントになります。

このイベントの別名を「スシナイト」とも呼ばれており、世界中のエグゼクティブから「絶対に行きたいイベント」といわれているほどの人気を博すほどになっています。

③ 日本センター

ダボス会議は、全世界に広くその影響力を及ぼそうとしています。

そのため、2017年には、世界経済フォーラムが五つ目の拠点としてサンフランシスコのベイエリアに「第四次産業革命センター」をオープンさせました。

次いで、2019年には、世界経済フォーラムと日本の経済産業省、独立系シンクタンクのアジア・パシフィック・イニシアティブの三者によって新しい形の官民パートナーシップで設立されます。

これが「日本センター」と呼ばれるもので、日本センターのこの新たな官民パートナーシップは、民が主体となり、官がサポートするという形式で運営されます。

賛同企業や機関が協力しながら運営していくところに、この日本センターの特徴があります。

(6)直近のダボス会議総会では何があったの?

2019年1月の総会でテーマになった主要なものが、「第四次産業革命」です。

具体的には、以下にご紹介する10個の重要テーマ別にプロジェクトチームを設立し、研究や政策提言の取りまとめをすることが目的とされています。

・人工知能

・IoT

・ブロックチェーン

・自動運転

・ドローン民生利用

・データ政策

・越境データフロー

・精密医療

・地球環境

・ものづくり

2019年1月に開催されたダボス会議では、上に示しましたように、Globalization 4.0: Creating a Global Architecture in the Age of the Fourth Industrial Revolutionと英語で表示されたように、グローバリゼーション4.0 – 第4次産業革命の時代に形成するグローバル・アーキテクチャーを最重要課題としています。

第4次産業革命によってさまざまなものがインターネットでつながっている社会の中、グローバル化をどう構築していけばよいのかと言うことを、4日間の期間中で約300のセッションが行われた事になります。

また、これら具体的な方針を世界有数のIT企業などを中心とし、誰もが耳にしたことのある35社が既にパートナー企業として参画している事が特徴的なこととして上げられています。

また、今年は主要国の中でもアメリカ大統領のトランプ氏やフランス大統領のマクロン氏ら多くの首脳が国内情勢の都合で参加を見送ったことは、現在の国際情勢を大きく反映していると言えるでしょう。

アメリカ大統領歴代一覧と功績とは?在職任期は?
今回は日本にとって重要だと思われる歴代のアメリカ合衆国大統領の功績と在職任期などを一覧で紹介します。未だ世界経済や国際政治の中枢を握るアメリカ合衆国ですが、その中心にはやはりアメリカ合衆国大統領の存在が大きくクローズアップされます。...

そのような中、日本は5年ぶりに安倍首相がダボス会議に参加し基調講演を行いました。

これには、同年6月実施のG20への影響力を考慮したともみられます。

安倍首相の演説中では、「成長をもたらすものは、デジタルデータ」であると指摘し、国境を超えたデータ流通の必要性を述べた他、国際貿易の枠組みや、G20における議長国としてプラスチックごみによる海洋汚染対策についても言及しました。

さらには、日本の世耕経済産業大臣がソサエティ5.0に関するセッションに登壇、加えて河野外務大臣が地政学に関するセッションに登壇しました。

他には石井国土交通大臣が自動運転に関する会議に参加するなど、今までになく日本の大臣の参画が目立った会議になりました。

(7)ダボス会議が世界的に大きく取り上げられない理由は?

以上ご紹介してきたように、全世界規模、全地球規模でのありとあらゆるテーマを討論し方針を決め、実効性のある形で結論付けようとしています。

では、そうした大規模なフォーラムであり、参加者も各国を代表する人物が参加し意見を述べ合っているにもかかわらず、世界中で大々的且つ継続的に報道されないのかと言う点を解説したいと思います。

まず、参加者を見れば、圧倒的多数は、それぞれの国を代表するような政治、企業、金融、教育などの分野のエリートに属する人物であることがあります。

彼らは、お互いの意見を認め合いたいという傾向に大きく傾いていることにあります。

だから反対意見等は出されず、論調は穏やかで抑え目なものになってしまいます。

この点、センセーショナルで、しかも短期間で結論の出るような結論が出されないと言うことが大きな要因の一つになっていると考えられます。

しかし、各国の報道でも開催日前後ではそれになりに報道している場合が多く、国により温度差が出ているのも事実です。

大きな世界的潮流と言う側面から見れば、この会議で決定や実行計画が打ち出された内容が各国の実情に合った形で実践されているように考えられます。

一時日本では「持続可能な経営目標」と言うようなビジネス用語が持て囃された時期が近年ありました。

今年のダボス会議でも重要なセッションとして開催された、SDGs(持続可能な開発目標:Sustainable Development Goals)の話題が多くありました。

「サステナブルな・・・」という言葉が一般の我々にも行き渡ったことを考えれば、起点はこのダボス会議であったと言えます。

まとめ

以上大きく分けて7つのダボス会議に関する疑問に詳しく解説を行いました。

各国の参加者をみれば、あらゆる分野の人達が出席し、またそれらの人々のポジションや分野は将来の地球を左右する位置にいることが理解できます。

これは、現実問題として「経済」に特化した会議ではないと言うことになります。

「○○経済会議」等、一つの大分野だけを取り上げた会議でない事を理解しなければ、このダボス会議は理解されないと思います。

つまり、世界中で行われている「○○経済会議」「△△環境会議」等の会議では、その単一目標の為だけに討議し、共同発表される目標になります。

しかし、このダボス会議のようにありとあらゆる分野を網羅している場合、相互に関係しあえる目標を掲げることが出来ることになります。

したがって、参加者がたとえ芸能人でも、その国や世界に対する発信力があると言うこと、その人による広告効果等も含めてダボス会議では活用される仕組みになっています。

このことは、一つの経済事象にフォーカスしても結果その他の要因で頓挫したり、中止せざるを得ないような計画しか作成されないことに比べれば、実効性が高く評価されても良いと思います。

経済、政治、文化、学術等を実際に動かし、次世代にも引き継がれていく人材を有意に活用しようとすることが、この会議の真骨頂であると言われます。

読者の皆さんも一度この「ダボス会議」について、深く探って見られてはいかがでしょうか?

きっと何か啓蒙的な発見があるかもしれません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました